清水草一&渡辺敏史 クルマバカ2人が選んだ上半期新車ベストカーは?
渡辺:メーター読みで250km/h以上出てるってことですから。チャンレジャーSRT8的には、オービスのしばらく前から完全に床まで踏みっぱですよ。しかも中指立ててたってことは片手運転。
清水:直線なら踏めば誰だって出せるけど、けっこうキツいカーブだからね。カーマニアの間でアメ車のイメージ変えたんじゃない?
渡辺:お言葉ですけど、いまのアメ車はすごいですよ。マクラーレンがやっと720馬力とか言ってるときに、アメ車は700、800馬力は当たり前ですから。
清水:世間は「バカじゃねえの」とか「ざまあみろ」みたいな反応が多かったけど、とにかくすごい根性だよ。犯人はサーキットでもずいぶん走りこんだ人らしいけど、サーキットって安全じゃない? それじゃ物足りないってなったのかな。まさに『湾岸ミッドナイト』の世界!
渡辺:『サーキットの狼』が、公道グランプリに舞い戻ったわけですね。
清水:逮捕されたときのニュースでニヤッと不敵に笑ってたの覚えてる? その理由がまたおかしい。朝寝てたら警察が来て連れていかれた。2年も前の話だし、半信半疑な気持ちのまま警察署でクルマから下りたら、カメラマンがずらりといたんだって。大きな事件でもあったのかなと思って「これ、誰撮りに来てんですか?」と刑事さんに聞いたら「バカヤロウ、オマエだよ!」って言われて、思わず笑っちゃったのが真相らしい(笑)。
渡辺:いずれにせよ135km/hオーバーは日本新記録。
清水:いま日本の道路は低速化して、みんなのんびり平和に走っているなか、彼は昭和のマンガの主人公さながらだよね。しかもアメ車だった。誰もすごいと言わないから、せめてここで言っておきたい。
――念のため、ひと言。この対談は決してスピード違反を助長するものではありません。皆さん、法定速度を遵守し、安全運転を心がけましょう。話題をがらりと変えて、ホンダのアシモ開発中止をNHKがスクープしました。
清水:ひとつの時代が終わったな。
渡辺:介護用かと現場用のロボットの開発は続けてるようですが。
――では、上半期の新車。まずセンチュリーから。
渡辺:僕の周りの歪んだ金持ちたちはセンチュリー欲しいとか、どうなんだ?とか、盛り上がってますよ。
清水:クラウンはないけど、センチュリーはあるってことだね。メルセデスSクラスとかレクサスLSは、なにもかも電動で超快適になってるけど、モーターショーで後席に座らせてもらったセンチュリーには、万世一系を感じたね。
渡辺:センチュリーは微動だにしないご神体ですから。
清水:ただ12気筒がなくなったのは残念だね。
渡辺:日本で唯一のプロダクション12気筒でしたから。
――バカ売れしてる新型クラウンにもひと言。
清水:すごく革新を図っているのはわかるけど、なにをやってもユーザー層の若返りは無理だと思います。応援はしてるけど。
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