カーライフ

真夏の「東京湾アクアライン大渋滞」の現実的な解決策。これなら森田健作知事も納得!?

 いよいよ夏の行楽シーズン本番。渋滞も本番となる。近年、新東名や新名神など、高速道路の新規路線が次々に開通した効果により、本当に深刻な渋滞は、ほぼ首都圏に限られるようになってきたが、一方で首都圏の渋滞対策は、一種の手詰まり状態にある。

首都圏の渋滞対策が手詰まりな理由とは?

 首都高C2、外環道、圏央道の三環状の整備は、平日の渋滞緩和には大いに貢献しているが、休日は東名や中央などの放射線に交通が集中するため、迂回・分散効果はあまり期待できない。放射線はほぼ完成状態なので、策があるとしたら、料金の値上げしかない。

夏の行楽シーズンとともに高速道路も混み出す

 今年のお盆の渋滞ピーク時期は、高速道路の休日割引日が、8月11日(土)12日(日)から、9日(木)10日(金)に変更される。こういった方法しか、もはや残っていないのだ。  が、東京湾アクアラインは、ETC利用の場合に限り、本来の3090円(普通車)が800円に割引されており、年がら年中激安料金。よって休日割引は適用されないことになっており、このお盆の休日割引をずらす対策も無関係だ。休日の夕方は、海ほたるPA付近を先頭に激しい渋滞が発生する。

休日の夕方、海ほたるPAから見た千葉方面。写真右手の川崎方面のアクアラインが大渋滞しているだけでなく、海ほたるPAに入る側道も大渋滞

 思えば、アクアライン開通時は、片道4000円というとんでもないバカ高料金だったため、交通量は約1万台/日に低迷していた。そこで私は18年前、自著『首都高はなぜ渋滞するのか!?」で、「アクアラインを1000円に」と主張した。料金を4分の1にすれば、交通量は4倍になり、東関東道や京葉道路の渋滞緩和が実現できるだろうと考えたのだ。  現在はそれ以下の800円が実現し、交通量は開通時の約5倍に激増。さすがに増えすぎてしまった結果が、この大渋滞なのである。  では、どうすべきか?
次のページ right-delta
アクアラインの渋滞を解消する方法
1
2
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中

記事一覧へ
おすすめ記事