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公営競技四刀流の達人が徹底比較「ナイター競馬」の注目ポイント

大井ゴール前 一つ目は高知競馬の最終レースに組まれている「一発逆転ファイナルレース」だ。発走は20:50、ミッドナイト競輪が始まる前までは全ての公営競技の1日をしめるレースだったが、現在でも1日最後のナイターレースになることが多い。  このレースの面白いところはタイトルの通り「一発逆転」が本当に狙える波乱必至のレース番組であることだ。なぜなら出走条件が「近況成績が悪い馬であること」、最大12頭立てのレースに前走着順が芳しくない馬たちがズラリと並ぶ。つまり難しい混戦レースになるわけだが、逆にここまで近況が悪い馬たちが揃うと「良いところ探し」に集中できるとも言える。(参照:2018年8月5日高知競馬12R「一発逆転ファイナルレースC3-6記者選抜」出走表)  もう一つはばんえい競馬のナイターだ。ばんえい競馬は現在、冬を除きナイターで開催されている。  ばんえい競馬の特徴は「セパレートなのに展開がある競技」といえる。そのポイントは直線200mに設けられた二つの丘だ。この丘(障害)を超えるタイミングを早めるか遅らせるか、もちろんその馬が得意なタイミングで仕掛けるのが理想だが、相手がいるため、もし早い仕掛けが決まってしまったら怖いと騎手が判断すれば自らの馬にも早仕掛けを選択するかもしれない。その場合、最後のゴール前でバテてしまう危険もあるが、勝負をする場合もあれば、早仕掛けが全滅して遅い仕掛けで足をためていた後方一気が決まることもある。
第50回ばんえい記念

第50回ばんえい記念 ※ばんえい広報 Youtubeチャンネルより

 つまり、相手関係を見て仕掛けのタイミングには調整が入る、ということだ。セパレートなのだから展開もないと考えてはいけない。むしろ、このタイミングの加減を相手関係や騎手の特徴から読み切るのがばんえい競馬の楽しみの鍵だと筆者は考えている。もちろん、馬場状態(馬場水分の概念は中央競馬よりも先をゆく)や斤量、枠順の影響も見逃せない。ただの荷物引きではない駆け引きがある「最も遅い攻防」を読み切ってほしい。  さらに、ばんえい競馬で初心者でも注目できるポイントを紹介しよう。
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ばんえいでは大事?! 騎手のサウスポー
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