~柳谷智宣の「デジタル四方山話」第18回~
いまだにビジネスの現場では大量の紙資料が飛び交っているが、可能な限りデータにしてオフィスのペーパーレス化を進めたいところ。アナログ管理を続けていると、何年も開けていない段ボールやキャビネットの中に書類が詰まっているとか、個々の机の上に書類が山積みになっているとか、何かの書類を探すために毎回時間がかかってしまうとか、課題は山積しているはず。
紙資料をなんとなく保存していると管理が大変だし、活用しなくなるだけ
とはいえ、完全に全すべての書類をペーパーレス化するにはワークフローや社内規定の見直し、全従業員の教育などが必要になるので簡単にはいかない。まず、簡単にデジタル化できそうなところからはじめればいい。収集したアンケートでも、交換した名刺でも、毎日作成する日報でもいい。
そこで活躍するのがドキュメントスキャナーだ。コンビニのコピー機のように1枚ずつセットしてスキャンするのではなく、数十枚の紙をまとめてセットし、一気にスキャンしてくれるデバイスだ。筆者も、発表会で配布される資料から、領収書や契約書、電子機器のマニュアル、振り込み通知書などをデータ化するためにドキュメントスキャナを利用している。この6年間は、「ScanSnap iX500」(PFU)という機種を利用していたのだが、10月2日に6年ぶりのフルモデルチェンジが発表された。
新しいハイエンドモデルとなる「iX1500」は、ホワイトボディでオフィスに合う優しいデザインになっている。カバーを開けば、最大50枚までセットして一気にスキャンできる。操作は、4.3型のタッチパネルで行う。
新発売の「ScanSnap iX1500」。直販価格は4万8000円(税抜)
4.3型液晶に表示されているボタンをタッチして操作する
複数の紙をまとめてPDFファイルにすることは以前から可能だった。しかし、その後の処理に手間がかかり、適当に作られたファイルが散在するようになりがち。そうなってしまうと、面倒なので、だんだん使われなくなってしまうケースもある。これでは投資も無駄だし、ペーパーレス化も進まない。とはいえ、これは自分がダメなわけではない。忙しすぎて、後で活用するためにデータを整形して整理する時間がないだけなのだ。
セミナー資料、領収書、名刺もOK! クラウドにも対応
そこで活躍するのが今回登場した「ScanSnap iX1500」だ。液晶のボタンを自由にカスタマイズできるので、書類の内容に応じてあらかじめスキャンモードや保存場所などを設定しておけるのだ。そのため、ユーザーは書類をセットしたら、「領収書」とか「セミナー資料」などのボタンをタッチするだけでいい。1分間に30枚/60面ものハイスピードで即データ化してくれるのだ。
20種類のテンプレートが用意されており、最大30個のボタンをカスタマイズできる
クラウドサービスにも対応しており、会社で使っているOneDriveやDropboxの共有フォルダーに保存したいとか、経理サービスに領収書を送るといったことが可能。
名刺の管理にアプリの「Eight」を使っているところも多いと思うが、本製品で名刺を取り込むことも可能。ボタンを用意しておけば、ワンタッチで登録できる。本来はスマホアプリで1枚1枚撮影するところだが、ドキュメントスキャナーが使えれば手間がかからない。