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ロスジェネ中年は一生負け続ける!? 就活、賃金、年金も…

ロスジェネ中年の絶望赤木:そもそも、ロスジェネにとって資産形成なんて夢のまた夢ですよ。家を買える余裕すらないのに、社会では「マイホーム離れ」「車離れ」といわれる。そして上の世代からは「頑張りが足らない」なんて自己責任論が押し付けられる。ロスジェネは国がつくった問題なのに、理解されていない。 常見:僕らは完全に見捨てられた世代だと思います。政府は若者の就職、女性の社会進出、高齢者の活用、子育て家庭の支援には力を入れても、ロスジェネは対象外。 赤木:国が本格的な支援策を取るとしても施行されるのは10、15年後。僕らは50代、60代。もう生活の立て直しは間に合わない。 常見:追い打ちをかけるように、年金支給開始年齢の引き上げ。自分で自分を支えなくてならない。 赤木:来年は消費増税もあります。税金ばかり高くなり、年金は低い。これでアベノミクスが完全崩壊し、まだデフレ化したら、老後の蓄えはより難しい。もうロスジェネは老人になったら“死ね”と宣告されている。 常見:勝ち負けの前に僕たち生きなくちゃいけないんですよ。「あいつらはしょうがなかった」で切り捨てられる生き地獄にしてはいけない。今後はロスジェネ世代を代表する政治家が登場し、社会運動も起きることを、期待しましょう。 赤木:これを機会に、どんどん声が上がり、社会を変えられたらいいと思います。 【赤木智弘】フリーライター ’75年生まれ。’07年に「31歳フリーター。希望は、戦争。」を執筆して大きな反響を呼んだ。以後、貧困問題を中心に、既得権益層に都合のいい考え方を批判している。著書に『若者を見殺しにする国』(朝日新聞出版)など 【常見陽平】働き方評論家 ’74年生まれ。千葉商科大学国際教養学部専任講師。専攻は労働社会学で、「働き方」をテーマに執筆、講演を行う。リクルート、バンダイ、フリーランスを経て’15年4月より現職。著書に『社畜上等!』(晶文社)など ― ロスジェネ中年の絶望 ―
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