ニュース

観光客の殺到で変わっちゃったスポット10。ゴールデン街なのに「六本木かよ?」

 最近、「観光公害」という言葉を見聞きすることが増えた。観光客が増えるのは喜ばしいことだが、一方で、さまざまな環境の変化に辟易する住民や利用者たちも…。日本のワーストスポットはここだった!
観光公害

ここ2~3年でガラりと客層が変わった新宿ゴールデン街。かつての怪しい雰囲気は微塵も残っていない

飲み屋街から追い出された常連たちの嘆きと怒り

 東京都を訪れる外国人観光客の間で人気のナイトスポットといえば、新宿ゴールデン街だ。50代の常連客のひとりはこう嘆く。 「今は爆音で洋楽がかかり、外で外国人が踊っている店がある。ここは六本木かよ! 行きつけだったバーも、英語ができるアルバイトに任せてママは店に出なくなった。俺の居場所を返せ!」  ゴールデン街・新宿三光商店街振興組合の担当者は言う。 「缶チューハイを路上で飲み歩いてポイ捨てしたり、大声で歌って歩く外国人観光客は少なくない。飲み屋さんの集まりなので、騒ぐなとは言いにくいですが……」  ノスタルジーを求め観光気分でやって来るエリア外からの客に迷惑しているのが古い居酒屋が並ぶ赤羽・立石の人々。 「20年以上通った店が、昨年くらいから満席で入れない。仕方なく今は家飲みメインだよ」(住民)  一方、夜の街とは対照的な南の楽園でも原風景が失われつつある。20年前から竹富島を何度も訪れている、都内の50代男性は話す。 「以前は本当に何もない島で、それが楽しかったのに、星野リゾートができて以来、どこにでもあるリゾートに成り下がった。裕福そうな宿泊者が増え、まったく違う島になった気がする」  一方、「観光客が増え島内のゴミ処理能力を超えている」(島内のレンタサイクル店の店主)との指摘も。島民も不便を強いられている。  最後は明治神宮。厳かな雰囲気をぶっ壊す外国人観光客がいる。 「何を勘違いしたのか集団で何かのアニメの巫女や忍者のコスプレをして来てた欧米人がいました。あと、敷地内で堂々とイチャついてキスしてるカップルもいた」(近くに住む40代女性)  まさに自分たちの庭を荒らされる感覚だろう。  新しい客や外国人客が増えること自体はもちろん歓迎すべきこと。その場所の魅力がなくならないように、うまく共生できるといいのだが…。
次のページ right-delta
かつての雰囲気が失われたワーストスポット10
1
2
おすすめ記事