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60代で警備員バイトは大変?「夜勤21時~6時で1万円です」

 あなたは自分が70歳まで働く姿を想像できるだろうか? 人生100年時代といわれる今、もはや悠々自適な引退生活など、遠い過去のものになったが、雇用延長も転職も無理な場合はアルバイトとして働くしかない。年下に交じって窮屈な思いをしそうだが、実際の環境はどうなのか? [70歳まで働く]超実践ガイド

警備員バイトはシニア層にとって実は優しい仕事?

生田正孝氏(仮名・67歳・警備員) 「60歳以上の人は多いですね。ウチの支社でも毎年20人近く入社してきます。最高齢で85歳の人も働いています。元大手企業の社員や水商売の人などさまざまです」  そう話すのは、警備業界で10年近く勤務し、現在は某大型公共施設の警備隊長として60歳以上の隊員たち数十人を束ねている生田さん。彼も会社を辞めてアルバイトとして警備業界に入った。 「私は50代後半まで運送会社の社員だったんですが、肉体的に限界がきて退職。その頃は職探しもひと苦労で、たまたま見つけた警備会社のアルバイト募集があったので応募したら、即採用されたんです。現場は60代が主力みたいなところで私なんか小僧っ子でしたね(笑)。  みんな穏やかで気のいい人たちだったので楽しく仕事ができましたよ。居心地がよくて初めて配属された現場で今も仕事を続けています。それに加えて成人式などの大きいイベントや公共工事の現場が入るとそこに同僚と応援に行ったりしています」  10年前と警備員の主力年齢はシニア層で変化がないという。その理由として賃金が挙げられる。 「ウチはバイトの基本給が約20万円で、勤務形態は週4日のうち施設警備の場合は当務(仮眠・休憩をとりながらの24時間勤務)と日勤(12時間)のシフトが組まれます。交通誘導の場合は日勤(7~19時)で1万1000円、夜勤(21時~6時)で1万円です」  勤務時間と給与だけを見るとかなりハードな印象を受けるが、「施設警備だと施設内を見回ったり、防災設備の監視などデスクワークもあるので力を抜いて仕事ができる」とのこと。実際には無理をせずに働ける環境なのだという。
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資格取得を目指すシニアも
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