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当日券も期待大!何でもいいから東京五輪を見たい人にオススメの競技は?

競技としては見方を変えれば面白い……かも。

 しばし眺めて思うのは「やってる人は面白そうだな……」ということ。確かに、自分の撃った弾でオレンジ色のクレーがパーンと砕けたら、すごく気持ちいいだろうなと思います。ただ、見ているぶんにはその手応えというのはほとんどありません。なにせ、弾が見えないのです。どんな弾がどこに飛んでいるかまったくわかりませんし、惜しいのか惜しくないのかもわからない。ただただ、当たったときにクレーが砕けてオレンジ色の粉が散るのが見えるというだけ。選手には手応えがあるのでしょうが、観客には何の手応えもありません。  選手に対して「クレーが急に飛び出したときの反応力」を問うているため、観衆に対しても「いつどこからどんな感じでクレーが出ますよ」というお知らせは一切なく、フッと気を抜いているとクレーが飛び出し、バーンと砕かれています。やってるほうは面白いのでしょうが、見ていて何があるかというと、たぶん何もありません。ひたすら「当たったな」「外れたな」と思うだけ。  途中からはだんだん、弾が外れたときに遠く遠くまでシュルルと飛んでいくクレーを見るほうが楽しくなってきました。 「すごい飛ぶなぁ」「うわー、よく飛ぶ」「もっともっと飛べー!」と。  そして、撃たれるために生まれたクレーが誰にも撃たれることなく飛んで行く姿に、人生の悲哀みたいなものすら感じ始めました。 「アイツは何のために生まれ、生きていたんだろうなぁ」と。

トラップ種目でクレーを狙うカッコいい姿

山肌を削ってつくられた射撃スペースで銃を構える選手と、どこまでも飛んでいくクレー

スキート種目では、銃を下ろした状態から構えて撃つまでの素早さが問われる

いたるところに散らばるクレーの破片

 感触として得られたのは「これは当日券が出るだろう」ということ。そもそも日本人選手で誰がいたっけという種目です。シドニー・北京・ロンドン・リオと4大会出場の中山由起枝さんはある程度知られてはいるでしょうが、一番よく知られたエピソードでも「北京五輪で娘さんが日の丸を掲げて応援しようとしたところ、担当者に止められて号泣」というもの。事前にチケットを争奪するようなことにはならないでしょう。  ほかの競技のチケットがあるなら、あえて行って見るほどのものではないと思いますが、「とにかくどこでもいいから1競技くらい見たい!」というときには、当日券狙いで行ってみてもいい穴場かもしれません。初めての観戦でも「わからない」ということはないのは安心ですし。クレーが飛んで、それが砕けるという点においては非常にわかりやすい競技ですし!

記念にクレーの破片を拾ってみました

 踏めば割れるオレンジ色の素焼きの皿!  パーンと割れたときは花火みたいでキレイです!
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