更新日:2023年04月18日 10:51
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女子中学生を誘拐か。自称“芸能プロ社長”50歳のあやしい言い分

ディズニーランドからの自宅お泊りで

 こうして一応の研修を行い、被告人の自宅に戻った2人。ここで被告人はA子さんに抱きついたりふとももを触ったりするなどをしたため、A子さんは怖くなり「買い物に行きたい」と言い、その足で交番へと駆け込み、明るみになったのです。 女性 大事に至らなくてよかった。ですが、前村被告は全く悪びれる様子もありません。  裁判中はひたすら自分の行いがいかに正当なものか、A子さんがいかに芸能界を目指す上で甘いか、といった精神論を吐き続けます。 「最初から私は彼女には不信感があったんです」 「契約の際、母親ともども遅刻してきました。ビジネスの場でありえません」 「A子さんは研修中にずっとスマホをいじっていましたから、『終わったら返すね』と言い取り上げました。私も芸能の世界に長く身をおいていますが、こういったマナーは厳しく指導したいと思っていました」  あくまでも「自称芸能事務所社長として正当なことをした」と言っているものの、強く主張されるほど、「おじさん振られちゃったのねえ」と、情けない目線を向けざるをえません。  芸能ビジネスは詐欺や性被害の危険性も高いわけで、こんな簡単な怪しさに親も気づかなかったのだろうか……と疑問が残ります。そういえば筆者も大学時代、自称舞台演出家と名乗る男性(40代)とひょんなことから仲良くなり、キラキラした業界話を吹き込まれた時期がありました。  最終的に、なぜか犬木加奈子先生のホラー漫画を借り、「返すときは自宅までおいで」と、危ない誘いをかけられたことが思い出されます。結局漫画は郵送で返しましたが、今考えれば手口は同じだったのかもしれません(別に女優を目指していたわけじゃありませんが)。  夏休みはこういったスカウトから事件に巻き込まれるケースが増える季節。胡散臭い自称芸能関係者オジサンには、くれぐれもご注意を。<文/おおしまりえ>
株式会社フミニティ代表取締役。恋愛ジャーナリスト・キャリアコンサルタント。「働き方と愛し方を知る者は豊かな人生を送ることができる」をモットーに、働き方と恋愛を主なテーマに発信を行う。また、企業向けのマーケティング支援も得意とする。anan、女性自身、現代ビジネスオンラインなどで執筆多数。公式HP「コラムニストおおしまりえオフィシャルサイト」。Twitter:@utena0518
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