更新日:2023年04月19日 20:59
エンタメ

『凪のお暇』原作者が語る、空気を読みすぎるあなたへ

男性のプライドは不安や弱音の感情を認めたがらない

――営業部のエースで凪の元カレ・我聞慎二は、仕事はできるのに凪の前では素直になれず、悪態をついてしまうキャラ。共感する男性は多そうですが、彼は自分の本当の感情に鈍感で、突然うつになりやすいタイプではないかと思いました。
凪のお暇

慎二もまた、自分の気持ちを殺し相手に合わせることで人気者の座を得た

コナリ:男の人ってプライドが高いのか、困ってることや弱ってることを認めようとしない気がします。道に迷うと、こっちはさほど気にしてないのに、迷子になった自分が許せないのか急にイライラして怒りだしたり(笑)。  『アウトレイジ』って映画があるじゃないですか。私、あれを見て「もう参りました、えーんえーん」って言っちゃえば早く解決するのに、と思ってしまって(笑)。でも、体面やメンツで成り立っている世界で、それはナメられるからできない。それに似たものを感じますね。 ――まさに、男性は自分への過信やプライドのせいで体からのシグナルに気づかず、突然心が折れてしまう人が多いそうです。 コナリ:気持ちはわかります。私も昔、過呼吸になったとき、すごく恥ずかしくて“なかったこと”にしようとしたんです。呼吸はハアハア大変なことになってるのに、平静を装うためにいつもはしない掃除とか始めちゃったりして(笑)。「自分はおかしくない」と思いたいんでしょうね。メンタルを病んだことを認めたがらないのは、男女関係ないのかも。でも、自分の感情をすり減らすような環境や価値観からは距離を置いたり、ドロップアウトしたりする勇気を持つのも大切だと思いますよ。 【コナリミサト氏】 漫画家。『CUTiE』(宝島社)の連載『ヘチマミルク』で漫画家デビュー。『月刊Eleganceイブ』(秋田書店)に連載中の『凪のお暇』が、「マンガ大賞2018第3位」「an・an第8回マンガ大賞大賞」を受賞し、実写ドラマ化もされた <文/週刊SPA!編集部>
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