更新日:2023年04月25日 00:16
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フォロワーを増やす戦略論。「この競技は雪玉転がしである」プロ奢ラレヤー・中島太一

例えば人生をトランプだと考えてみる。その心は……

中島:トランプで、例えば「2」のカードを持っていたとするじゃないですか。「2」はポーカーだと弱い。でも、大富豪では強い。そういうことは、すごくあると思います。トランプは卓に着いてからカードが配られるけど、人生というゲームはカードが配られてから卓に座る。ものすごいバグったゲームなんです(笑)。「俺、2があるからこれやろう」、と選べる。どんな人であれ、手に持ったカードをどう使っていくかの話なんです。 高瀬:すごい人とか天才は、自分でゲームを作っちゃう人もいますよね。 中島:確かに。 高瀬:そういう人は最強ですよね。ただ、今の意味でいうと世の中にどういう種類のゲームがあるかを知るのは大事かもしれない。自分の手札を活かせる色んなゲームがあるんだよ、ということを知っているかどうか。それが全てかもしれないですね。難しいのは、まず自分の手札を知ること。その後で、カードを活かせる「大富豪」があることを、いかに知るか。この2点かな。 中島:人生を人生のまま捉えてしまうと、深刻になってしまうこともあるので、楽に考えたほうがいいなと思って、よく例え話をするんです。自分が一番「Like」を感じるものに例えるといい。 高瀬:よく言いますよね。RPGとか、昔で言えば人生ゲーム。 中島:そうですね。その試行回数をどれだけ増やせるかが、鍵になるかなと思います。 高瀬:ゲームと考えると、出会いがバグだ、というのはすごくわかりやすいですね。 中島:全く別の世界がくっついちゃう感じです。ONE PIECEとNARUTOが「ボンッ!」ってくっついちゃうみたいな。そういうことが起きると、わけわかんないことが起こる。それを何回か起こしていると、勝手にすごいことが起きてきたりする。 高瀬:進化って、バグですもんね。

人生を自分が一番「Like」を感じるものに例えるといい(中島氏)

中島:今はSNSでそれを能動的に、自分で起こせるようになった。出会いって受動的だったじゃないですか。会社に入ったからたまたま一緒とか、大学入ったらたまたま同じ学部とか。能動的な出会いってあまりなかったけど、SNSがある今は、何かでポジションを取ってしまえば、他の業界とも繋がれる。それに気づいて、いかにポジションをとるか。そこが今のゲームバランスが崩れたところです。 高瀬:なるほど。 中島:今はどこかの業界でポジションとれば、それはトップランナーじゃなくてもいい。その業界において珍しい人になればいい。以前、40代でプロデビューしたJリーガーの方と会ったんですよ。その人はトップランナーではないけど、Jリーグの中で最年長でデビューしたというポジションを持ってる。そのポジションで、別の業界とも繋がれる。そうすると、どんどん飛躍していける。  今のゲームバランスが壊れてるところを突いていくと、楽にゲームを進められるんだけど、これは裏技みたいなもので。共有されてはいると思うんですが、みんなよくわからないまま、やらずにいる。やらなくていい人はいいけど、ただ、やっていないだけの人もいます。 高瀬:おっしゃる通りですね。 中島:それを別に正義としてしているわけではなく、ゲーマーとして同じゲームをやっているんだったら、これもやったほうがいいよ、と。 高瀬:やってみないと自分がゲーマーなのかすら、わからないもんね。 中島:そうですね。ただ、やってるゲームが違うだけで、大体ゲーマーだと思いますけどね。『どうぶつの森』をやってるなあ、と思う人もいる。逆に僕も『どうぶつの森』をやりたい時もあれば、別のゲームを一気にガーってやりたい時もある。それは割合ですよね。和やかなゲームをプレーするのが2割とか。 高瀬:その時の気分もあるしね。 ~第4回へ続く~ 高瀬敦也 株式会社ジェネレートワン代表取締役CEO。フジテレビのプロデューサーを経て独立。音声と写真のコンテンツプラットフォームアプリhearrの企画やマンガ原作・脚本制作、アイドルグループ、アパレルブランドのプロデュースを手掛けるなど、幅広いコンテンツプロデュース・コンサルティングを行っている。著書に『人がうごく コンテンツのつくり方』(クロスメディア・パブリッシング) 中島太一 プロ奢ラレヤー。22歳。年収1000万円の奢られ屋。Twitterを介して出会った様々な人に「奢られる」という活動をし、わずか6か月でフォロワー2万人を獲得。現在、フォロワー8万人超。 <取材・文/高橋孝介 撮影/Coji Kanazawa 取材協力/AOYUZU恵比寿>
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