更新日:2023年04月25日 00:16
スポーツ

ドラフト“外れ1位”候補の高校生投手たち。ダルビッシュ以上の評価を受ける無名の逸材も

最速153キロ&高校通算17発の“二刀流” 岡林勇希(菰野=三重)

 全国的に無名ながら最速153キロの直球を誇る。高校3年間で甲子園出場は叶わなかったが、主戦投手となった昨年秋には県大会準決勝で、前述した津田学園の前と投げ合い、見事に10奪三振。3-2で接戦を制したほど。常時140キロ台をマークする直球にはキレがあり、そこに120キロ台のスライダー、チェンジアップ、カーブ、フォークなどの変化球を交えた緩急ある投球センスは抜群。
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写真はイメージです

 さらに西投手も育てた現監督の戸田直光氏が「西より岡林のほうがずっと高い」と評する身体能力で野手との“二刀流”もこなせる。打っても高校通算17本塁打を誇る左のスラッガーで足も速いことから、投手としてよりも打者としての指名を優先する球団もありそうだ。

高校時代のダルビッシュと比較したメジャースカウトが絶賛 落合秀市(和歌山東)

 強豪・智弁和歌山の陰に隠れて全国的にはまったく無名だが、今夏の和歌山県大会3回戦にはNPBの全球団とメジャー1球団、計13球団35人以上のスカウトが詰め掛けた逸材。その試合でサヨナラ負けを喫したものの、県予選3試合で17回1/3を投げ、被安打9、12奪三振、失点5、自責点3で防御率1.56をマークした。  中学時代は補欠だったが、高校3年間で急成長。3年春の県大会初戦で147キロを記録し、プロ注目の投手として浮上した。身長185センチ、体重90という豊かな身体から投げ下ろす角度のある直球は最速148キロ。変化球もスライダー,カーブ、スプリット、カットボール、ツーシームを自在に操る。  そのため大型右腕で馬力がありながら「器用さは高校時代のダルビッシュと同等かそれ以上」とメジャーのスカウトも大絶賛。将来性も“買い”だ。  以上、なんと5人すべてが右腕となった。つまりそれだけ今年は高校生の右投手に逸材が多いということなのだ。この他では武田(広島)の最速152キロ右腕・谷岡楓太を挙げておく。荒削りで未完成ながら、伸びしろに期待大の素材型投手。隠し球的存在として注目したい。<文/上杉純也>
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