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マイナンバーカードを持てば25%還元でお得? マイナポイントの疑問を総務省に直撃した

 総務省が主導するポイント還元事業「マイナポイント」に、大きな動きがあった。これはキャッシュレス決済サービスとマイナンバーカードを紐付けすることで、入金に対するキャッシュバックを各ユーザーに割り当てようというキャンペーンである。いや、「キャンペーン」というよりは「政策」というべきか。
マイナンバー

マイナンバーカードは、一般に普及しているとは言い難い現状がある。※イラストはイメージです

 国民の間にあまり浸透していないマイナンバーカードの普及を促す意味でも、マイナポイントは重要な政策になっていくだろう。そんなマイナポイントであるが、年が暮れるに従って徐々に詳細が判明してきたようだ。

報道と公式発表の「温度差」

 筆者は10月、マイナポイントに関する記事を執筆した。 【過去記事】⇒最大25%のポイント還元も? 国主導のキャッシュレス決済制度「マイナポイント」とは  記事というものは、配信した瞬間から古くなる。ましてや、あらゆるものがオンライン接続されている時代だから、1週間もすれば状況は一変する。マイナポイントは「2万円をキャッシュレス決済サービスにチャージすれば5000円相当分のポイントが得られる」と言われている。つまり25%のキャッシュバック率で、これはプレミアム付商品券と同じ割合。だが10月の時点では、この25%キャッシュバックは「ひとつの案」に過ぎなかった。  今はどうか。驚くべきことに、各大手報道機関がこぞって「マイナポイントのキャッシュバック率は25%」ということを報道するようになった。その根拠は何かというと、政府が25%キャッシュバックに向けた予算編成の動きを示し、なおかつ各メディアの政治部の記者がそれを察知したからだ。もっともこれは非常にざっくりとした解説表現であることは筆者も承知の上だが、いずれにせよマイナポイントの担当省庁である総務省からのプレスリリースによるものではないということは強調しておきたい。  この記事の執筆は2019年12月4日。マイナポイント公式サイトの「よくあるお問い合わせ」を見てみると、以下の通りである。
マイナポイント

画像は、マイナポイント公式サイトより

Q.マイナポイントの申込は誰でもできるか。(申込条件はあるか) ポイントの購入条件、購入対象者、プレミアム率、ポイントの利用環境や使途、有効期限等、具体的な内容は現在検討中です。 Q.国から付与されるプレミアム分は、購入額の何%か。 ポイントの購入条件、購入対象者、プレミアム率、ポイントの利用環境や使途、有効期限等、具体的な内容は現在検討中です。 Q.マイナポイントについて、購入の上限や月ごとの利用上限はあるか。 ポイントの購入条件、購入対象者、プレミアム率、ポイントの利用環境や使途、有効期限等、具体的な内容は現在検討中です。  つまり、総務省からしてみれば「具体的なことはまだ決まっていない」ということだ。

電話で質問してみた結果…

スマートフォン 筆者はマイナポイント公式サイトにも記載されている「マイナンバー総合フリーダイヤル」に電話をした。  このフリーダイヤルでは、マイナポイントに関する質問も受け付けている。オペレーターの対応は非常に丁寧で、下手なクレジットカード会社やPCメーカーよりも電話対応窓口が良好に整備されている。このあたりのユーザーサポートに関しては、文句のつけようがない。  この電話で、筆者は以下3点の事項についてオペレーターに質問した。 1.各報道機関が報じている「最大25%キャッシュバック」は決定事項なのか。 2.キャッシュバックを得るための諸条件は決定しているのか。 3.キャッシュバックの発生は期間内で一度だけ(或いは最大5000円まで)なのか。或いは、1回目のキャッシュバック発生から日時を置いて2回目、3回目と続けて同一ユーザーが特典を得られるのか。  この3点の質問のうち、筆者がとくに知りたいのは3である。  2020年9月から2021年3月まで実施されるこの事業だが、その間にひとりのユーザーが獲得できるキャッシュバックは最大5000円相当分なのか、或いは「5000円相当分のポイントを得たあとも、幾ばくかの間を置いて再び同額分のポイントを得ることができる」ということなのか。平たく言えば「総額の上限」にするのか「日数毎の上限」にするのかの話だ。  万が一後者であれば、これは「パイの取り合い」のような状況を生む可能性が高くなる。キャッシュレス決済の仕組みに詳しい人とそうでない人、またはスマホを使いこなせる人とそうでない人で、政府主導の還元事業から得る恩恵に著しい差が出ることも考えられる。  しかし、これらの質問に対するオペレーターの回答は、 「具体的なことはまだ決まっていません」  とのことだった。こう書くと投げやりな印象になってしまうが、先述のようにこの電話窓口は極めて丁寧かつ親切な対応である。 「内容が決定次第、プレスリリースを公開する予定です」  オペレーターの方がそう答えただけでも、この電話取材は決して無駄なものではなかった。この場をもって、マイナンバー総合フリーダイヤルのスタッフの方々に感謝を申し上げたい。
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情報弱者=経済弱者になる?
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