スポーツ

「喋ってるぐらいの感覚で滑る」スケートボード四十住さくら17歳の素顔

「大会では緊張しません」

 2018年には、日本選手権、アジア大会、世界選手権で優勝。日本、アジア、世界とステップアップが目に見えるかたちで結果を出し、大きな飛躍を遂げた年となったが、本人はそのことが転機とも思っていない風に言う。 「今まで練習したことを出せたから、勝てたんだと思います」 「最大のライバルは自分です。周りは関係ない。その時その時で、自分がベストを出せるかどうか」  その大会での自分がどうだったかという尺度でしか振り返らない。四十住のモットーは、「今日を全開に」。それは大会がどんな位置づけのものでも変わらない。だから、余計なプレッシャーもかかってこない。とんでもない強みかもしれない。 「大会でも、まったく緊張しません。もちろん集中はしますけど、あまり集中しすぎてもダメで、こうやって喋ってるぐらいの感覚で滑るほうが、うまく行きます」  スランプに陥ったこともないという。「うまく行かないなぁという時はありますけど、そういう時は調子の良い技の完成度をあげていきます。大会だと、一度その場所で乗れば感覚がつかめるので、メイクができるなってわかったら、後は流したり、距離感をつかんだりして、微調整していきます」  インタビュー中、多くの質問で淡白な答えが返ってきたが、最も答えるのが難しいと思われる「自身の感覚」については、とても饒舌になった。それは、四十住に「子ども好きのお姉さん」という一面があることにも由来するようだ。  まだあどけなさが残る17歳だが、「周りの子どもたちにスケートボードを教えるのが大好き」と少し大人びた表情で微笑む。実際、子どもたちからの人気は絶大といい、教える子どもは、一番小さいと6歳ぐらいなのだそうだ。 「小さい子に理解してもらうのは難しいので、どうやって伝えたら理解してもらえるかなって考えながら話すのが楽しいんです。私の言ったことをその子が理解してくれて、それで技ができるようになったら、その子も笑顔になるし、私も嬉しいですね  それに、技を子どもに教えると気づきがある。自分がわかっていて教えるのがうまくできないって時は、自分もその技を部分的にあんまり理解していなかったんだなって」  最後にどんな選手になりたいのか聞いてみた。 「まだ今のことしか考えたことがないんですけど、将来は同じ夢を持った子どもたちを応援していきたいなと思っています」  スケートボードで活躍する四十住が、モットーのまま「今日を全開に」過ごしていけば、その道はおのずと開けるに違いない。 ●プロフィール よそずみさくら ’02年3月15日、和歌山県生まれ。11歳でスケートボードを始めると、18年には日本選手権、アジア大会、世界選手権の3大会で優勝し、いずれも「初代女王」に。最高峰のVANSプロツアーシリーズでは、19年に中国大会とアメリカ大会で優勝した。159cm、52kg 取材・文/松山ようこ 撮影/渡辺秀之
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