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日本一危険な祭に行ってきた。燃え盛る炎に飛び込む男たちに仰天…

客席にも火の粉や灰が!

大勢の人で埋め尽くされた火祭り直前の境内

大勢の人で埋め尽くされた火祭り直前の境内

 海でのみそぎが終わった後は、しばらく休みを挟んで夜7時半から待ちに待った火祭りの本番。火を扱うとあって会場には消防士たちが客席とすずみの間に配置されている。境内は見物に来た大勢の人たちで埋め尽くされ、外国人の姿もチラホラ見かけた。
燃え盛るすずみに飛び込む男たち

燃え盛るすずみに飛び込む男たち

 火祭りでは火打ち石を使って点火。空気が乾燥していることもあって勢いよくすずみが燃え上がるが、男たちはなんとはしごで火の中へと突っ込みもうとしている。 燃え盛るすずみに飛び込む男たち 燃え盛るすずみに飛び込む男たち これはすずみの中にある神木と十二縄を取り出すためだが、正直ここまで身を危険にさらすとは思っていなかった。周囲から水をかけてもらっているとはいえ、気休め程度にしかならなそうだ。焼け石に水とは、まさにこのことだろう。 燃え盛るすずみに飛び込む男たち すずみに飛び込む奉仕者たちは「ネコ」と呼ばれ、分厚い頭巾や胴着に身を包んでいるが、何度も燃え盛るすずみに突っ込む姿には言葉では表現しきれない迫力があった。
おつかれさまでした

おつかれさまでした……

すずみから取り出した神木と十二縄を神殿に備える

すずみから取り出した神木と十二縄を神殿に備える

 最後は取り出した神木と十二縄を持って駆け出し、神明社の神殿に供えて終了。すずみが燃えているのは30分足らずの時間だったが、これを見るために朝早くから場所取りをしている人が大勢いたのも納得だ。  なお、燃え残りの竹は訪れた人が持ち帰ることもでき、それで作った箸で食事をすると歯の病気にならないと伝えられているとか。帰った後にそのことを知ったため、また行く機会があれば今度こそしっかり持ち帰りたいと思う。  全国のいろんなお祭りを見てきたが、この火祭りの右に出るものはそうないだろう。ちょっと煙臭くなってしまったのはご愛敬だが、こちらも手に汗握ってしまう大変見応えのある祭りだった。<TEXT/高島昌俊>
フリーライター。鉄道や飛行機をはじめ、旅モノ全般に広く精通。3度の世界一周経験を持ち、これまで訪問した国は50か国以上。現在は東京と北海道で二拠点生活を送る。
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