開催されれば東京五輪の新たなレガシーとなる予感。「未来標準」有明アリーナが凄かった
~第76回~
フモフモ編集長と申します。僕は普段、スポーツ観戦記をつづった「スポーツ見るもの語る者~フモフモコラム」というブログを運営しているスポーツ好きブロガーです。2012年のロンドン五輪の際には『自由すぎるオリンピック観戦術』なる著書を刊行するなど、知っている人は知っている(※知らない人は知らない)存在です。今回は日刊SPA!にお邪魔しまして、新たなスポーツ観戦の旅に出ることにしました。
東京五輪・パラリンピックへ向けて着々と準備が進むなか、またひとつ新たな会場が完成しました。五輪のバレーボール、そしてパラリンピックの車いすバスケットボールの会場として使用される有明アリーナ。1万5000席の大規模アリーナとして、大会後もスポーツイベント・音楽コンサートなどで活用されていく予定の新設会場です。
2020年のレガシーとなり、長く東京を盛り上げてくれるだろう有明アリーナがいよいよ完成し、先日完成披露イベントが行なわれました。僕も会場を訪れまして、じっくりと見学させてもらいましたので、早速レポートしていきたいと思います。
最寄駅となる東京臨海新交通臨海線ゆりかもめ「有明テニスの森駅」からは徒歩8分。この駅の周辺には以前レポートした有明体操競技場があり、自転車競技のBMX種目やスケートボード競技が行なわれる有明アーバンスポーツパークがあり、さらにテニス会場となる有明テニスの森もあるという有明の競技会場密集地帯。
公共交通機関での移動をする観衆が、ゆりかもめ「有明テニスの森駅」に集結し、大して広くもない道を行進する……今からその壮観な光景が目に浮かびます。はたして、ゆりかもめで4会場ぶんの人数を運ぶことができるのだろうか。壮観というか叫喚かもしれませんので、土地勘のある地元民はりんかい線の国際展示場駅か東雲駅まで歩いたほうがいいかもしれませんね……!
外観は漆喰を思わせるような色合いのコンクリート作りですが、内装には木材がふんだんに使われており、新国立競技場や有明体操競技場といった今大会に向けて整備された会場群とも共通するデザインコンセプトとなっています。とにかく木のひさしを作る「すのこ建築」が東京のレガシーとなっていく模様。品川にある新駅「高輪ゲートウェイ駅」も、新国立競技場をデザインした隈研吾氏によるものですし、「大体こんな感じ」というのがいろいろな場所で貫かれているのは好印象です。

東京五輪に共通するデザインコンセプト「すのこ建築」
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