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新型コロナで子持ちの女性フリーランサーが嘆きと怒り。休校での負担増は母親側だけ!?

休校の影響で困っているのは母親ばかりで父親は影響なし?

 ここで考えなければならないのは、休校による育児の負担増を夫婦がどのようなバランスで背負うのか……という問題だ。岡崎さんと五十嵐さんの家では、夫の側は「仕事からの帰宅後や、仕事が休みの日は育児を手伝う」という程度。大半は妻の側が背負っているのが現状だ。五十嵐さんはこう話す。 「SNSを見ていても、今回の休校で実際に困っているのはお母さんの側ばかり。お父さんの側は特に影響が見られないんですよね。うちの旦那も、コロナや休校にどこか他人事だし、普段から私が家事も子供の世話もしているから、『休校になっても特に変わらないでしょ?』という感覚なんだと思います」(編集者・五十嵐さん)  岡崎さんもこう続ける。 「この状況で、帰宅した旦那に子供を見てほしいと頼んで、『俺だって疲れてるのに!』なんて言われたら、もう離婚がちらつきますよね。『今回の休校で、旦那の側に休みが増えたり、帰宅が早くなったりとかはないわけ!?』と思いますけど、子持ちの男性社員が一斉に拔けたら会社は困るだろうし、子供のいない人にだけに負担が増えるのも酷だし。あと社員の休業で、企業が負担のすべてを背負うのも違うと思うし……。だからこそ『国のほうで何とかしてよ!』というのは凄く思いますね」  だからこそ、家庭や教育現場を混乱させる新型コロナ対策が続いていることには、強い憤りを覚えているという。 「今回の休校は、仕事をしていないママ友も『ホントに迷惑!』とみんな怒っています。子供たちは休校でショックを受けたし、先生たちもボロボロになっていて、『教員生活で初めて泣きました』という先生もいました。教育現場や家庭の状況がまったく見えてない対策が続いているので、もう政府には期待できないかも……とも思っています。現状は私も旦那も子供も会社も、誰が悪いというわけじゃないと思う。だからみんなで協力して乗り切るしかないと思っています」(岡崎さん)

「母親だから自分がやらなきゃ」という刷り込みが自分にもある

 そして「誰が悪いわけではない」という状況でも、休校による家庭の負担増の大半を母親が背負っているのは確か。岡崎さんは「私達にも刷り込みがあって、『母親だから自分たちがやらなきゃ』って思っちゃうところがある」と話す。 「そんな考え、本当は要らないのにって思うんですけどね。私の周囲を見ていても、今回の休校では真面目なママほど疲弊しています。だから凄く申し訳ない言い方だけど、休校になっても普段どおりに働けて、家事や育児も特にしていない旦那さんを見ると、『家のこと何も考えずに外で働けるって楽だろうな』って思っちゃう。そういう人に『ずっと家にいれるからお前は楽だよな』とか言われたら本当に殺意が湧くし、『じゃあお前、家で子供を見ながら1週間仕事をしてみろよ!』って言いたくなりますね」(デザイナー・岡崎さん)  五十嵐さんも「今回の新型コロナ対策を見ていると、『世の中に共働きの夫婦が多くいることすら分かってないんじゃないの?』と思っちゃいます」と話す。  日本の社会に共働きの夫婦は増えたが、「育児や家事の主な担い手は母親」という考えは今も根強い。労働環境や社会制度も、社会の変化に応じたアップデートはされていないのが現状だ。「仕事をしながら育児も行う女性のフリーランサー」という新しい生き方をする人に、休校による負担が集中している状況は、そんな日本社会の歪みの象徴といえる。その改善は社会全体で行っていくべきだろう。 <取材・文/古澤誠一郎>
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