デジタル

任天堂の決算をざっくりチェック! 意外なソフトがヒットで貢献!?

昨年度ミリオンを達成した任天堂ソフトは?

 ソフトに目を向けると、任天堂ソフトの全体の販売本数は1億6872万本(前期比42.3%増)とさらに景気のいい数字が出ています。昨年11月発売の『ポケットモンスター ソード・シールド』が1737万本と大ヒット!  また3月20日発売の『あつまれ どうぶつの森』は集計11日間にもかかわらず、1177万本と圧倒的な数字に。「Nintendo Switch向けソフトウェアでは過去最大の滑り出し」となりました。

ゲーム内でメトロポリタン美術館の作品も飾れる『あつまれ どうぶつの森』

 昨年10月に発売された『リングフィット アドベンチャー』は、外出自粛の動きのなかでロングセラーとなり全世界で273万本を売り上げています。

ロングセラーとなっている『リングフィット アドベンチャー』公式サイト

 ほかに意外なロングヒットタイトルは、昨年10月発売の『ルイージマンション3』。国内は83万本ですが、海外では好評で全世界633万本のヒット。昨年6月発売の『スーパーマリオメーカー2』の全世界548万本を上回る数字です。

意外なヒット『ルイージマンション3』公式サイト

 興味深いのはDL販売。ゲーム専用機のソフト売上高全体に占める「デジタル売上高」は、2041億円と前期比+71.8%の大きな伸び。これでデジタル売上高比率は34.0%(前期は24.8%)と非常に高くなってきました。

今年下半期の目玉タイトルはコレ!

 ここまでが2020年度の数字で、ここからは今後の展望です。予定されていた大作タイトルは一通り発売されたNintendo Switch。今年度はシリーズ初の追加コンテンツとして『ポケットモンスター ソード・シールド エキスパンションパス』が配信予定など、既存作を継続的に盛り上げていく施策が中心となりそうです。  ファミコン世代には『ファミコン探偵倶楽部』のフルリメイク版が2020年内に発売予定なのが嬉しいところ。それ以外の驚きの隠し球もありそうです。  もうひとつ、決算短信には触れられていませんでしたが、2020年夏オープン予定のUSJの任天堂エリア「SUPER NINTENDO WORLD」の動向もチェックポイント。新型コロナの影響で延期の可能性が高いものの、新たな展開ゆえに期待が集まっています。

USJの新エリア「SUPER NINTENDO WORLD」を紹介する公式サイト

 昨年度は好調だった任天堂。今年度の業績予想はやや控えめな数字となっています。新型コロナの影響が今後どのようにプラス・マイナスに波及するのか。読めない部分が多くなっています。
ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も
1
2
おすすめ記事