更新日:2020年06月10日 22:20
ライフ

収入減なのに出費は増える…急を要するシングルマザーへの支援

子ども食堂も休業、無念な胸中

 西東京市にある子ども食堂「おひさまキッチン」もギリギリまで活動してきた一つだ。同食堂では中学生以下は一食10円で食事を提供してきたが、緊急事態宣言を受けてついに休業。代表の大熊英樹氏が無念な胸中を語る。 「悔しいですね。やっぱり子供たちを見ているとそう簡単に休みたくなかった。ウチは貧困などに関係なく“子供たちが楽しく集まれる場所”をテーマにしていますが、やはり中には家庭環境がいいとは言えない子や、母子家庭でお母さんが働けない状態の子もいます。どうにもできない今の状況を理解していますが、一度橋を架けておいて『緊急事態だから』という理由で急にやめるのはどうしても心苦しい。『あの子たちはどうしているかな』と、考えてしまう」
コロナ貧困の絶望

緊急事態宣言前の「おひさまキッチン」の様子。手洗い指導や検温の徹底など、感染予防に最善の注意を払ってギリギリまで運営していた 写真提供/おひさまキッチン

 ただ、食堂は開けられなくとも、食材や弁当を家庭に配布するなど、全国各地で、子供の食を守るための動きが出始めているという。 「子ども食堂は民間から始まったフレキシブルな活動なので、その柔軟さが生きている部分もある。今後も状況に応じて、各運営団体が動くと思います」(釜池氏) 「一刻も早く子供たちの“当たり前の日常”を取り戻したい」(大熊氏)  一人でも多くの子供が、また笑顔になれることを願うばかりだ。 ●支援の問い合わせは「NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ」まで。メール/cr@musubie.org <取材・文/週刊SPA!編集部>
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年収100万円で生きる-格差都市・東京の肉声-

この問題を「自己責任論」で片づけてもいいのか――!?
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