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ゴーストタウンと化した新宿・歌舞伎町、貧困者たちはどこへ…

 新型コロナの影響が、過去に例のないスピードで拡大している。自粛、休業、感染リスク……今は全国民が何かしらの影響を受けている状況だが、なかでも大きな被害を受けているのが、以前からギリギリの暮らしを続けていた生活困窮者たちだ。元から脆弱だった生活基盤が、一気に崩壊しかけている。

ゴーストタウンと化した新宿・歌舞伎町

[緊急ルポ]コロナ貧困の絶望「緊急事態宣言後、しばらくは営業しているネットカフェもありましたが、今やマンボーを除いてほぼすべて休止になり、実質“最後の砦”のような状態になっています。休業要請直後に、ほかの店から出てきたネカフェ難民風の男性に話を聞くと『これからマンボーに移るよ』などと話していました」  そう語るのは、歌舞伎町の貧困事情に詳しい『裏モノJAPAN』編集部の仙頭正教氏だ。 「3月末まではあのROLANDがオーナーを務める店など、有名店しか営業自粛しなかったのに対し、4月中旬からはほとんどの店が営業自粛に入りました。歌舞伎町は今、ゴーストタウンです。朝方歩くとカラスがドブネズミを襲っている光景を目にしました。彼らもゴミが減って食べるものが少なくなっているのでしょう」  居酒屋、キャバクラ、ホストクラブ、風俗店……休業要請を受けた業態が苦しいのは言わずもがなだが、それ以外の営業中の施設でもコロナ不況は深刻だ。 「ラブホテルも軒並み客数は激減しています。特に割を食っているのが、ホテヘルに使われていた激安ラブホ。1時間ショートコースの利用が平常時の6分の1まで減っています。また、あるラブホテルではスタッフから感染者が出たそうです。それをオーナーが隠蔽していたので外国人清掃スタッフが大騒ぎ。外国人清掃員たちは一般ホテルでも掛け持ちで働く人が多いのですが、掛け持ちの受け入れ先が減るなかで『コロナ感染者がいるかもしれない』という噂が広まり、働きづらい状況に拍車がかかっているとか」
[緊急ルポ]コロナ貧困の絶望

人けの少なくなった歌舞伎町。「ハイジア前など、定番スポットに立っているワリキリ(援助交際)嬢も客数は激減している」(仙頭氏)

 また、往時の歌舞伎町にはネットカフェを“仕事場”にして、援助交際で生計を立てる女性も多くいた。歌舞伎町のある居酒屋で働くスタッフは、彼女たちが集団で追い出される光景を見たという。 「休業要請が始まる少し前の夜、キャリーケースを引いた女のコが十数人もネカフェから出てきて、TOHOシネマズの前で座り込んでいるときがありました。見た感じ、家出少女だと思います。そんな彼女たちにスーツ姿の中年男性が数人、声をかけて回っているんです。世も末だなと思いましたね」  生活に苦しむ人たちにとって、歌舞伎町は一つのセーフティネットでもあったのだ。 <取材・文/週刊SPA!編集部>
年収100万円で生きる-格差都市・東京の肉声-

この問題を「自己責任論」で片づけてもいいのか――!?
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