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20年ぶり復活!令和ロボコンの3代目声優・斎藤千和が「死ぬ覚悟だった」と語るワケ

 100点満点を獲るべく、昭和と平成を駆け抜けてきた愛らしいロボット・ロボコンが令和の時代に大復活。20年ぶりの新作となる、映画『がんばれいわ!!ロボコン ウララ~!恋する汁なしタンタンメン!!の巻』が公開中。  3代目ロボコンの声を務めるのは、アニメ『ケロロ軍曹』『魔法少女まどか☆マギカ』などで知られる人気声優の斎藤千和。この道21年の超ベテランだけに“ウララ~!”と余裕しゃくしゃくの仕事になったのかと思いきや、アフレコ収録に臨む心境は「死ぬ覚悟だった」という物騒(!?)なもの。令和版ロボコンに一体何があったのか。知られざる舞台裏を聞いた。
3代目ロボコン役を務める、声優・斎藤千和

3代目ロボコン役を務める、声優・斎藤千和

昔の音源を聴き直して不安に

 ロボコン役抜擢を最も驚いているのは、斎藤自身だったりする。オーディションの際はロボコンよりも、喋る汁なしタンタンメン役を狙っていたからだ。「ロボコンの声にはガキ大将の男の子というイメージがあったので、私の可能性はないだろうと思っていました。それもあってオーディションは“ロボコンを絶対にやるぞ”という気持ちはゼロ。“この瞬間を楽しめばいいや”という気持ちでした」と回想する。  その無心が吉と出た。しかしあまりにも無心過ぎてどんな声を出したのか覚えていない。「ロボコン役が決まったと言われた時はビックリ。マネージャーに“その時の音源持ってない!?”と聞いたくらい、どんな声を出したのかうろ覚え。そんな経験はこれまでのキャリアで初めてのこと。音源を聴き直して“ここまで自由にやっていたのかっ!?”と驚くと同時に“このテンションで…できるのか!?”と怯えました」と苦笑い。
映画『がんばれいわ!!ロボコン ウララ~!恋する汁なしタンタンメン!!の巻』より

(c)石森プロ・東映

映画『がんばれいわ!!ロボコン ウララ~!恋する汁なしタンタンメン!!の巻』より

(c)石森プロ・東映

 オカモチを高速で振り回したり、片想いロボットのロビンの顔面を舐めたり、宇宙に吹っ飛んだり、ギャグに次ぐギャグのオンパレード。負けず劣らず、ロボコンもノー天気にハイテンション。上映時間が怒涛のように過ぎる構成だ。  視聴対象となる観客は子供たち。これまでの声優経験から、子供たちに対しては小手先の演技は通用しないことを感覚的に知っている。そこで斎藤が指針にしたのは、2歳の愛息子のリアクションだった。「収録本番に臨むにあたり、息子に対して“ロボ根性~!”、“ウララ~!”などのセリフを発して、息子が笑うか無視するかをチェック。ウケた声のトーンでロボコンのイメージを固めていきました。そこから出た答えは、常に全力でギャグをやらないと子供たちにはバレるということ。これは死ぬ覚悟で収録現場にいかねば、と思いました」と腹をくくった。  21年の声優としてのキャリアを振り返っても、今回のアフレコ収録は「一番疲れた現場」になったという。「ハイテンションを維持するために、収録中も休憩中もイスには座らず、全身全霊。ロボコンには基本的に表情がないので、全力で笑わせにいくような声の演技をしなければなりません。持参したのど飴も3時間で一袋なくなりました。収録終わりは久々にヘロヘロ。これがレギュラー番組だったら、確実に痩せる」と激闘を振り返る。
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現段階での自己採点は77点
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1984年生まれ、映画好きフリーライター!インタビュー、取材、レビュー、オフィシャルカメラマン、オフィシャルライター
…なんでもやるのでいつでもどこでもなんでもお仕事の御用命お待ちしております!映画パンフレットも結構書いてます!買ってください!

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●タイトル:『がんばれいわ!!ロボコン ウララ~!恋する汁なしタンタンメン!!の巻』
●公開日:7月31日金曜日全国公開

原作:石ノ森章太郎
監督:石田秀範
脚本:浦沢義雄
出演:斎藤千和 江原正士 鈴村健一 土屋希乃 小浦一優(芋洗坂係長) 高橋ユウ 清水ミチコ
整音:山本逸美
配給:東映
(c)石森プロ・東映
HP:https://survival-robocon.jp/

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