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SNSで話題の漫画『トイレの恐怖』作者に聞く、“日常の一コマを抜き取る”秘訣

読者の爆笑をさらった“髪型シリーズ”の意外な誕生秘話

 も~さんの漫画には、意気揚々と美容室に行ってカットしてもらうと、雑誌を見て期待していた仕上がりとは全く異なる髪型の有名人そっくりになってしまうという、自虐風味の爆笑シリーズがあるが、これはどういう経緯で思いついたものなのだろうか。
も~さん

急に劇画調になるオチに噴き出す人が続出した傑作シリーズ(画像はも~さん提供、以下同)

も~さん「もともと、友人と語り合う時の持ちネタだったんですが、エッセイ漫画を描き始めるときに『あの話、ウケていたし使えるかも』と思ったのがきっかけです。読者さんからの評判も良いので、ちょっとずつ続けています。  ほかにシリーズ化しているものだと、パートナーとのエピソードなどあるのですが、意外とファンが多いのが“ニノ”と名付けた兄の二の腕に生えた毛の話なんですよね(笑)。兄が『描いてくれ! 描いてくれ!』と何故かせがむのもあって続けています」

ちょっと切ない出来事も漫画にすることで“浄化”できる

 最後に、SNSで漫画をアップすること、そこで大きくバズることなどについて、も~さんに思うところを語っていただいた。
も~さん

“お気に入りの服が着られなくなった”ときのも~さんイチ押しエピソード

「連載だと“解決まで求められるから描けない”日常のネタでも、SNSなら描けるんです。お気に入りの服が着られなくなったとか、本来なら切ない出来事も、漫画のネタにして、『笑った!』『元気が出た!』と反応をいただけると、浄化されていくというか。  バズることに関しては、なんでバズったのか毎回検討もつきません(笑)。ただ、誰かが傷つく表現になっていないかは、いつも気を遣っています」 ――お話を伺ったも~さんは、漫画と同じく底抜けに明るい方だった。日常をおもしろがろうとするも~さんと、その漫画を通して日常がおもしろくなる我々読者。これからもさまざまな素晴らしい作品を生み出していってもらいたい限りだ。<文/TND幽介(A4studio)>
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