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鉄道不通区間の[代行バス]に乗ってみた。日本最長116㎞の代行バス路線も

―[シリーズ・駅]―
 災害や事故などにより鉄道が不通になった際の代替交通手段として知られる代行バス。現在、令和2年7月豪雨の影響で鉄橋流失や土砂崩れで不通となっている九州の4区間を含む、全国8区間で代行バスが運行されているが、実際に利用したことのある人は少ないはず。  そこで今回、乗り心地や沿線の様子などをレポートするべく2つの代行バス区間に乗車してみた。 ■全国の代行バス区間 JR北海道 根室本線 東鹿越~新得 41.5km JR北海道 日高本線 鵡川~様似 116㎞ JR東日本 只見線  会津川口~只見 27.6㎞ JR東日本 水郡線  常陸大子~西金 11.5㎞ JR九州  日田彦山線 日田~添田 37.7㎞ JR九州 久大本線 豊後森~向之原 54.5㎞ くま川鉄道 湯前線 人吉温泉~湯前 24.8㎞ 肥薩おれんじ鉄道 八代~水俣 49.6㎞ ※20年8月上旬時点。距離は営業キロ

秘境区間の代行バス

 まず最初に訪れたのは、北海道は十勝平野の西端に位置する新得駅(新得町)。日高山脈を横断する石勝線が走っており、札幌と帯広・釧路を結ぶすべての特急列車が停車する交通の要所だ。
列車に交じって駅の発車時刻板にも表示

列車に交じって駅の発車時刻板にも表示

 ただし、同駅を通るもう1つの路線である根室本線は、新得駅~東鹿越駅(南富良野町)の41.5キロが2016年8月の台風10号の被害を直撃。列車の運行に欠かせない信号システムが壊滅状態となり、4年経った今も不通となったままだ。
東鹿越駅行き代行バス

東鹿越駅行き代行バス

 バスは出発時刻の数分前に「JR代行バスのりば」と書かれた新得駅前のバス停に到着。地元バス会社の車両でトイレこそないが4列シートの大型バスで、リクライニングシートのうえドリンクホルダーも完備されている。もともとここの区間で走っていた気動車は、背もたれが直角の90度固定のボックス席。旅情があって筆者好みだけど、座り心地だけを比べれば代行バスが上だ。  1日6往復の運行だが、新得発10時49分発の便に乗車したのは筆者を含めて3人とガラガラ。それもそのはずで、不通になる前から新得駅~東鹿越駅の区間は、北海道内でも乗降客が特に少ない。  かつては留萌本線の留萌駅~増毛駅、夕張線、札沼線の北海道医療大学駅~新十津川駅に次ぐ道内ワースト4位の区間だったが、現在はすでに廃線。復旧はコストに見合わないとしてJR北海道と沿線自治体の間で話し合いが続いているが、残念ながらこのまま廃線となる可能性が高いだろう。
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代行バス区間には、あの名作映画の舞台となった駅も
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