更新日:2020年08月10日 09:45
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鉄道不通区間の[代行バス]に乗ってみた。日本最長116㎞の代行バス路線も

日本最長116㎞の代行バス路線

雑草に覆われている日高本線の線路

雑草に覆われている日高本線の線路

 そして、乗車したもう1つの代行バスが同じ北海道の鵡川駅(むかわ町)~様似駅(様似町)の日高本線。本来は苫小牧駅からの146.5キロの路線だが、2015年1月に北海道を襲った台風並みの勢力の爆弾低気圧による高波で海沿いの線路の土砂が流出。復旧には大規模な護岸工事が必要で沿線自治体の負担も大きいため、こちらも不通区間の廃線は避けられそうにない見通しだ。
鵡川駅

鵡川駅

 代行バスは鵡川駅に発着する列車に合わせて運行されており、駅前に停まっていたのは青白の車体でおなじみのJRバス。朝8時台だったが週末のためか通学の高校生の姿はほとんどなく、鉄道ファンの男性たちと数名の地元客で座席の半数以上が埋まっていた。
曇り空だが晴れていれば絶景だ

曇り空だが晴れていれば絶景だ

 天候は時折小雨が降る曇り空で、しばらく進むと海沿いの道を南下。車窓一面には太平洋が広がり、晴れていれば絶景だっただけに残念な限りだ。
沿道には放牧中の競走馬が

沿道には放牧中の競走馬が

 途中、少し内陸に入るところもあったが、この辺は日本屈指の競走馬の産地。沿道のいたるところに牧場があり、放牧中のサラブレッドを当たり前のように見かける。
静内駅

静内駅

 バスは出発から約1時間50分後、静内駅に到着。日高本線の不通区間はあまりに長いため、様似方面へ向かうには途中の静内駅でいったん乗り換える必要があるのだ。
静内駅の立ち食いソバ

静内駅の立ち食いソバ

 札幌行きの高速バスも出ていることもあって駅の待合スペースには人も多く、構内には立ち食いソバ屋も営業しており、列車は通らなくても窓口には駅員もいた。
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そのまま廃線、バス路線化するケースも
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フリーライター。鉄道や飛行機をはじめ、旅モノ全般に広く精通。3度の世界一周経験を持ち、これまで訪問した国は50か国以上。現在は東京と北海道で二拠点生活を送る。

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