カーライフ

トヨタ・ハイブリッドはソニー・ベータになる? ハイブリッドカーの未来

進化を続けるトヨタハイブリッドシステムはEVよりエコ!

 世界をブッちぎったトヨタハイブリッドシステムは、唯我独尊でさらに進化を続け、ヤリスハイブリッドにいたって、ついにWLTCモード燃費でリッター36㎞にまで到達。フツーに走ってリッター30㎞とか、信じられないような燃費が出る。つまりEVよりエコ! 日本人がEVに見向きもしないのも当然!  ただヤリスは室内が狭く、荷物もあまり載らない。
オートクラブ

ヤリスクロスの後席は4:2:4に3分割して倒せるため、スキーやスノーボードなどの長物を社内に積むときは、真ん中だけ倒せばOK。大人4人で道具を積んでウインタースポーツを楽しむことができます。それにしても、今でも荷室にゴルフバッグを横積みできるか否かは重要なんですね~

 そこで、もうちょっと広いクルマが欲しいという人のためにトヨタが用意したのが、SUVのヤリスクロスです。こっちなら4WDもあるので雪国でも大丈夫だ。  ヤリスクロスは、ヤリスと同じハイブリッドシステムを積むが(ガソリン車もアリ)、車重が100㎏重いので、燃費は約2割落ちる。EVとのエコ勝負は微妙になるが、ヤリスに比べると居住性に余裕があり、ラゲージは断然広い。このクラスでゴルフバッグが真横に載せられるのはスゲエ! 私のBMW3シリーズはギリギリ入りません……。後席も4:2:4に3分割で倒せるので、使い勝手が大変イイ。  値段も手ごろで、ヤリスのプラス28万円ってところ。ホンダ・ヴェゼルや日産キックスなどの他メーカーのライバルを完全にブッちぎっている。誰もついてこれない……。  ただね、ヤリスと首都高で乗り比べたら、走りは断然ヤリスが楽しかった。なにせヤリスは軽いから加速がイイし曲がるのも得意! ポルシェにも負ける気がしない! 燃費はもちろん世界一! ヤリスクロスもSUVの燃費世界一! ヤリスとヤリスクロスのタッグは世界をブッちぎっている! まさに世界の離れ小島! 日本発の世界スタンダードがまた一歩遠のいた……。
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世界の潮流はEVだとか、そんなのカンケーねーっ! 作るほうはともかく、買うほうは日本でしか乗らないんだから、この国の道路と使用状況にマッチしているかどうかが重要であります

【結論!】

かつてソニーはベータで離れ小島になったが、トヨタはハイブリッドで離れ小島になった。しかしクルマにはビデオテープみたいな互換性は必要ないので、日本人は当面ヤリスやヤリスクロスに乗っていれば大丈夫です。
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中
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