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家をローンで買ったら「金利」が大変って本当? いまさら聞けないお金の基本

住宅ローンは変動金利?固定金利?

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住宅ローンの変動金利は20年以上低水準のままだが、「コロナ禍では、マイホームの購入に高望みをする人が体感的に減った」と藤川氏 写真/PIXTA

無男:’20年11月現在で家を購入するとなると、どっちでローンを組むほうがお得なんでしょう? 藤川:今の日本の財政状況ではしばらく金利は上がりにくいでしょう。なので今なら変動でいいと思いますよ。住宅ローンは店頭表示金利(基準金利)から金利優遇分が差し引かれて実際の貸出し金利が決められます。この基準金利や金利優遇は金融機関ごとに条件は異なり、今だと変動金利で最も優遇された場合の貸出し金利は0.5%前後が多いでしょう。

他行への借り換えは金利差が0.3%程度はないとメリットが出にくい

無男:銀行ごとに住宅ローンの金利が微妙に違うのは、金利優遇の条件が各金融機関によるからなんですね。であれば、僕が10年前に0.7%の変動金利で組んだ5000万円の住宅ローンも、今、他行に借り換えたら、お得ですか? 藤川:確かに低くなる可能性はありますが、他行への借り換えには数十万円の諸費用がかかるので、金利差が0.3%程度はないとメリットが出にくいです。でも、いま借りている銀行が、金利を下げてくれれば、数万円程度の手数料で済むので、交渉してみるのはアリですね。下げ幅が0.2%くらいでも見直し効果が見込めますよ。 無男:手元に貯金の余裕があれば、繰り上げ返済はすべきですか? 藤川:よく考えてみてください。こんなに低い金利で住宅ローン控除を受ければ、最初の10~13年間は実質マイナス金利です。手元に置いておくか、つみたてNISAなどの投資に回してもいいですね。
藤川太氏

藤川 太氏

【ファイナンシャルプランナー・藤川 太氏】 家計の見直し相談センター代表取締役。資産運用・生命保険・住宅ローンなどに精通しており、これまでに3万世帯を超える家庭の相談に乗っている。 <取材・文/週刊SPA!編集部>
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