家をローンで買ったら「金利」が大変って本当? いまさら聞けないお金の基本
家は賃貸のほうが気楽、住宅ローンは返済が大変だからとイメージだけで、よく理解しないまま、社会人人生を歩んでいないだろうか。今回は「金利」についての話をファイナンシャルプランナーの藤川太氏にわかりやすく解説してもらった。年収500万円のサラリーマン・御金無男くんと一緒に「お金の基本」を学んでいこう!
※年収500万円のサラリーマン……御金無男(おかねなしお)45歳、妻と10歳と12歳の子が2人。妻と合わせて世帯年収は600万円ほど。将来はなんとなく不安だが、その日を生きるので精いっぱいで貯金もない
金利は上がったり下がったり、短期や長期、固定だったり変動したり……そもそも金利とは何なのか?なぜ変動するのか? ファイナンシャルプランナーの藤川太氏が詳しく説明してくれた。
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無男:まず、金利とはどのようなものなのか、教えてください!
藤川:金利というのは、借り入れ金額に応じて支払う利息の割合。簡単に言えば、人からお金を借りるときのレンタル料のことです。
無男:そのレンタル料は、誰がどうやって決めているんですか?
藤川:金利は大きく分けると2種類あります。まず、借りる期間が1年未満と短い「短期金利」。これは、日本銀行が操作する政策金利が基準となっています。
金利が高くなると貸す側は得ですが、借りる側は返す金額が増えるので嫌ですよね。だから、経済にブレーキがかかります。逆に、金利が下がるとお金を借りやすいので、物や不動産が売れる。経済にアクセルを踏むことになります。このように政策金利を上げ下げして景気や物価を安定させています。
2つ目は、1年以上の期間借りるときの「長期金利」で、市場で売買されている「10年ものの国債」の金利が基準です。市場では、今後の金利水準の見通しをもとに売買するので、景気が良くなってくると国債の金利は上がる傾向にあります。
無男:景気が関係しているんですね。住宅ローンを組むとき、変動と固定もよく聞きますが、2つの違いはなんでしょうか?
藤川:変動で借りた場合、市場の情勢によって金利は上下します。固定は借りたときの金利をキープできますが、変わらないという保険が効いている分、固定金利は変動金利より一般的に高くなります。
金利って、誰が決めるの? 住宅ローンで借りるお金の話
「短期金利」と「長期金利」、変動と固定の違いは?
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