更新日:2020年12月22日 16:36
エンタメ

混沌の「M-1決勝」全記録。上沼恵美子とマヂカルラブリーの因縁、ついに決着【決勝ネタの全動画あり】

地力の強さをうかがわせた「ニューヨーク」と「見取り図」

 3番手は2年連続出場の「ニューヨーク」。 「爆笑エピソードを2~3発ほど」というハードルを上げたトークから入る。しかし、そのトークの中身が軽犯罪を犯しまくっている。  そこをついていくという内容で、昨今のコンプライアンスを皮肉ったような内容であり、俺が求めていた『ニューヨーク』がそこにいた。最高のネタだった。  昨年、「笑っているツッコみが好みじゃない」というコメントを出した松本氏から「ちょっと腹立つけど面白いですね」というコメントが出た。得点642点。前出番の2組を大きく引き離す得点で1位に躍り出た。  4番手は3年連続出場の「見取り図」。  タレントと専属マネージャーのやり取りを面白おかしく演じた。「5秒前」という台詞を「ごぼう前」と大きく噛んだボケ担当リリー君だったが、動揺することなくボケ続ける。「車ないん?」「捨て身でお前と移動してのん?」とツッコミ担当盛山君の面白いツッコミワードが飛び出す。最後は伏線も回収し、大爆笑。得点648点。僅差ながらニューヨークを抜き去った。

ネタ終わりの絡みを含めて最高のファーストステージに

 5番手はM-1初のユニットコンビが決勝進出するという快挙を成し遂げた「おいでやすこが」がついにベールを脱ぐ。  ボケ担当こがけん君、ツッコミ担当おいでやす小田君。それぞれピン芸人として得意とする「歌」と「叫び」を駆使して、準決勝と同様大爆笑を掻っ攫い、得点は658点。「見取り図」を10点も引き離し首位に。小田君はネタ終わりの絡みでも叫びまくり、爆笑を掻っ攫う無双状態に入り、一気に優勝大本命となった。  いきなり「敗者復活組」からスタートし、なかなか漫才が始まらないという形となり盛り上がりに不安があったが、前半戦は目まぐるしく首位の入れ替わり、最高の盛り上がりを見せた。
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因縁対決、3年越しの大団円へ
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1972年、大阪府生まれ。1992年、11期生としてNSC大阪校に入校。主な同期に「中川家」、ケンドーコバヤシ、たむらけんじ、陣内智則らがいる。NSC在学中にケンドーコバヤシと「松口VS小林」を結成。1995年に解散後、大上邦博と「ハリガネロック」を結成、「ABCお笑い新人グランプリ」など賞レースを席巻。その後も「第1回M-1グランプリ」準優勝、「第4回爆笑オンエアバトル チャンピオン大会」優勝などの実績を重ねるが、2014年にコンビを解散。著書『芸人迷子

芸人迷子

島田紳助、松本人志、千原ジュニア、中川家、ケンドーコバヤシ、ブラックマヨネーズ……笑いの傑物たちとの日々の中で出会った「面白さ」と「悲しさ」を綴った入魂の迷走録。

⇒試し読みも出来る! ユウキロック著『芸人迷子』特設サイト(http://www.fusosha.co.jp/special/geininmaigo/)

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