更新日:2020年12月22日 16:36
エンタメ

混沌の「M-1決勝」全記録。上沼恵美子とマヂカルラブリーの因縁、ついに決着【決勝ネタの全動画あり】

『ウエストランド』井口が残した名言

 9番手はM-1史上最年長49歳のボケ担当長谷川雅紀さん率いる「錦鯉」。  ネタは「パチンコ台になりたい」という設定で雅紀さんがギャグを織り交ぜボケていき、ツッコミ担当渡辺君が張り倒していく。  最年長だが、どの出場コンビよりもアホで馬鹿馬鹿しいネタを披露。得点は643点。暫定4位では敗退となった。松本氏は「パチンコに弱いというのもあるのかな」というコメントがあり、「アキナ」同様ネタの設定という部分に課題を残す形となった。  ラストは「ウエストランド」。  ネタはボケ担当河本君が「不倫がしたい」から始まるのだが、結局ツッコミ担当157cmと小柄な井口君の妬み嫉みが爆発するという「ウエストランド」が得意とする形となった。「お笑いは何もいいことがなかった奴の復讐劇なんだから」という名言も飛び出したが、松本氏からは「もっと刺してほしかった」というコメントも。得点622点。

三者三様の魅力を発揮した最終ラウンド

 最終決戦。今回は順番決めがなくなり、順位とは逆の出番順となった。「見取り図」「マヂカルラブリー」「おいでやすこが」の順番で漫才が披露される。  1番手「見取り図」。  ネタは「地元を大切にしないといけない」という入口から「地元の言い争い」「発音のおかしさ」などを織り交ぜる。盛山君の「俺ってドラキュラなんかなー」という面白いツッコミも炸裂し、しっかりとした「しゃべくり漫才」を見せて、その後の2組にプレッシャーをかけた。  2番手は「マヂカルラブリー」。  ネタは野田君が「もう二度とつり革につかまらない」といって始まる。つり革につかまらない中、車内で必死に堪えるが持ちこたえられない。トイレに行けば自分にかかり、必死で車内販売を購入しようとする。それをただただ大暴れで披露。会場が大爆笑に包まれ、ネタ終了。  3番手は「おいでやすこが」。  今回はどちらかといえばこがけん君中心のネタ。だから歌が続く。その分、小田君と声がかぶる部分が多くある。しかし、後半から小田君が決めるところは決め、叫びまくりで爆笑のまま終わる。
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互いの「漫才観」が激突した最終決戦
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1972年、大阪府生まれ。1992年、11期生としてNSC大阪校に入校。主な同期に「中川家」、ケンドーコバヤシ、たむらけんじ、陣内智則らがいる。NSC在学中にケンドーコバヤシと「松口VS小林」を結成。1995年に解散後、大上邦博と「ハリガネロック」を結成、「ABCお笑い新人グランプリ」など賞レースを席巻。その後も「第1回M-1グランプリ」準優勝、「第4回爆笑オンエアバトル チャンピオン大会」優勝などの実績を重ねるが、2014年にコンビを解散。著書『芸人迷子

芸人迷子

島田紳助、松本人志、千原ジュニア、中川家、ケンドーコバヤシ、ブラックマヨネーズ……笑いの傑物たちとの日々の中で出会った「面白さ」と「悲しさ」を綴った入魂の迷走録。

⇒試し読みも出来る! ユウキロック著『芸人迷子』特設サイト(http://www.fusosha.co.jp/special/geininmaigo/)

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