スポーツ

女性アスリート盗撮被害のひどい実態。「競技団体も守ってくれない」

プロデュースして育て上げたような“達成感”

 こう語る盗撮歴10年以上という50代男性は、お気に入りの選手のSNSに応援のDMを送ることもあるという。陸上選手(本文のBさん)には「金銭を支払うから、お尻の画像を撮ってくれ」と依頼するDMが届いたというが、同じようなことをしていないか極めて疑わしい……。
DM

現役陸上選手のBさんに届いたDM。「怖ければ顔など映さなくて大丈夫です」と身勝手な言葉と料金提示が続く

「橋本環奈のような『千年に一人の逸材』を発掘して、その後、有名になったりすると、AKB48をプロデュースして育て上げたような達成感がある。オレが有名にした!みたいな(笑)」  ネット上ではアスリートの盗撮画像が売買されているが、写真を売ったりはしないという。 「お金をやりとりすると何かあったときに身元がバレそうだし、売っても大した稼ぎにはならず、せいぜい会場までの交通費くらいだよ。仲間内で写真や動画を譲り合う人もいるが、付き合いを広げるのもリスキーだからオレはしない」  卑劣な盗撮をなくすには、やはり法律で厳罰化するしかないのか。
酒井政人氏

酒井政人氏

【スポーツライター・酒井政人氏】 東京農業大1年時、箱根駅伝に出場。陸上競技、ランニングを中心に取材、執筆。『ナイキシューズ革命』(ポプラ社)など著書多数。
高橋美穂氏

高橋美穂氏

【元テコンドー日本代表・高橋美穂氏】 ’92年、バルセロナ五輪テコンドー代表。元全日本テコンドー協会理事・アスリート委員長。選手のハラスメント問題に精通する。
河西邦剛氏

河西邦剛氏

【弁護士・河西邦剛氏】 レイ法律事務所統括パートナー弁護士。著作権、商標権など知的財産分野に精通し、芸能トラブル事案を多く手がける。 <取材・文/齊藤武宏 山本和幸>
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