更新日:2021年03月17日 22:16
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<純烈物語>35万回再生!ドラマ『俺の家の話』「潤 沢」カヴァー動画にみる”本気の遊び心”<第87回>

東のホーム「大江戸温泉物語」が休日返上で応えてくれた

 その日は土曜日。通常であれば週をまたがなければ回答は出なかった。月曜には名古屋へ向かわなければならぬため「大江戸が借りられなければ厳しいかな」と酒井は思ったが、本社を通さず現場判断で特別に貸してくれるという。このあたりは純烈と築いてきた信頼関係がなければ不可能だった。 「御園座も考えたけど、そこまでの信頼関係はまだ築いていないし、稽古期間中も僕の体調が悪すぎてご迷惑をかけている状況なのに、御園座と里見さんのOKをもらってやるなんていうわけにはいかないじゃないですか。ステージを借りれる保証もないし。そういう中で、大江戸チームが『わかりました。休みですけど開けます』と言ってくれた。  これはすごいことになったぞとPVを撮ってくれている遠山(正樹)監督に連絡して、スケジュール空いてます?と聞いたら『空いてます。面白そうですね。やりましょう!』となって。さらに、音もきれいな方がいいから音響スタッフの木島(英明)が三宿で友人とやっているレコーディングスタジオが空いているか聞いてと、3本同時に走らせました。空いているっていうので、2時間貸してくれと」  2月28日の日曜は、御園座の最終稽古に当てられていた。本来ならばそれを終えれば家に戻り、1ヵ月ほど名古屋へ滞在する準備をするはずだったが、その前に2時間のレコーディングをしてから大江戸温泉物語に向かって動画を収録するというのだ。  前日の時点でリーダーから話を聞いたメンバーも、最初は「何やるの?」という感じだったそうだが、TVerで潤 沢を見るや酒井の意図を理解。ほくとぴあの楽屋で『秘すれば花』の部分を何度も見ながら、3人は振付の練習を始めていた。  その集中力は最終稽古でも発揮され、通しも一回で終了。予定より早くスタジオへ移動し、提供されたオケを使って歌入れ。そこからお台場へ移動し、収録の準備を整え待ち構えていた遠山監督がカメラを回し始めた。  弾丸ツアーならぬ、弾丸収録……なぜそこまでしてやるのか。皆さんの頭の中に、その理由は浮かんでいるはずだ。「純烈だから」と――。
(すずきけん)――’66年、東京都葛飾区亀有出身。’88年9月~’09年9月までアルバイト時代から数え21年間、ベースボール・マガジン社に在籍し『週刊プロレス』編集次長及び同誌携帯サイト『週刊プロレスmobile』編集長を務める。退社後はフリー編集ライターとしてプロレスに限らず音楽、演劇、映画などで執筆。50団体以上のプロレス中継の実況・解説をする。酒井一圭とはマッスルのテレビ中継解説を務めたことから知り合い、マッスル休止後も出演舞台のレビューを執筆。今回のマッスル再開時にもコラムを寄稿している。Twitter@yaroutxtfacebook「Kensuzukitxt」 blog「KEN筆.txt」。著書『白と黒とハッピー~純烈物語』『純烈物語 20-21』が発売

純烈物語 20-21

「濃厚接触アイドル解散の危機!?」エンタメ界を揺るがしている「コロナ禍」。20年末、3年連続3度目の紅白歌合戦出場を果たした、スーパー銭湯アイドル「純烈」はいかにコロナと戦い、それを乗り越えてきたのか。

白と黒とハッピー~純烈物語

なぜ純烈は復活できたのか?波乱万丈、結成から2度目の紅白まで。今こそ明かされる「純烈物語」。
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