仕事

「収入が途絶えることに不安」定年後も働き続ける男性。週5で出社、8時間勤務

「40代・50代は定年後に何をやりたいか、早くから考えたほうがいい」

老後も働く

健康にも気を使う八木さん。腹筋や腕立て伏せなどは毎日欠かさない。休みの日の朝は、自分のペースで往復3kmのジョギングも

 定年前、営業所所長として働いてきた八木さんが、現在配属されているのは営業所統括本部という部署。平日は毎日出社している。 「通常は8時45分から17時45分の8時間勤務ですが、新型コロナの影響もあり、1時間早く出勤し16時45分が定時。各営業所がスムーズに業務を回すためのサポートや本社との調整が主な仕事です」  一方、この1年ほどは自身の老後の生き方について、考えさせられることも多かったようだ。 「私は明確なビジョンがないまま定年を迎えましたが、40代・50代の方々は定年後に何をやりたいか、早くから考えたほうがいい。60歳を超えても働きたいという社員は、今後増えてくる。彼らの受け皿となり、強みを生かせる業務の構築をしたいですね」

「一年、一年を大切にしながら働きたい」

 今回の就業法施行で今後「70歳まで働く」という機運になることは間違いなさそうだが、八木さんには70歳まで働き続けるプランはあるのだろうか。 「この会社で会社員人生を終えたいです。60歳を超えると、物覚えが悪くなったり、昔は平気だった倉庫での現場作業が腰にきたり、老いを感じることも多い。残念ですが、何が起こるのかわからないし、無理をして会社に迷惑をかけるわけにもいかない。私くらいの年齢だと、あまり遠くの目標に向かっていくというより一年、一年を大切にしながら、という感じで。自分の体調も考慮しつつ働きたいと思っています」  心身の衰えを過小評価せず、経験を生かせる社内業務に淡々と注力するというのも一つの選択肢だ。 <取材・文/週刊SPA!編集部>
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