更新日:2021年05月19日 20:18
ライフ

コロナ禍で再燃する「車中泊」の天国と地獄。「ヤンキーに取り囲まれたことも…」

トラブルに遭遇することも多い

 一方、チャンネル登録者40万人超えの車中泊YouTuber・らんたいむ氏は、そうした場所は一切使用しないという。
車中泊

らんたいむ氏の車内。限られたスペースに最新の調理器具と寝具、インターネット設備が無駄なく詰め込まれている

「そもそも道の駅は国交省が宿泊はご遠慮くださいと発表している。レジャー目的や、私のように配信で収益を得ている場合は他人に迷惑をかけぬよう、人一倍注意するところ。極力、人のいない静かな場所を探して車中泊し、簡易トイレで用を足しています」  また、突然の台風や地震などの災害、野生動物との遭遇、車上荒らしなどの事態に遭遇することも多々ある。 「たまたま地元のヤンキーが集まる場所に駐車してしまい、取り囲まれたことも。彼らが興味を失うまで車内でやり過ごした後、すぐに発車して逃げました」(車中泊者)
車中泊

突然の天候悪化や災害とも隣り合わせだ

家族連れの場合車内クラスターは免れない

 さらに、昨今の車中泊において無視できない問題が新型コロナウイルスの影響だ。コロナ禍において安全かつ気軽な旅行手段として車中泊を選択する人が急増しているが、感染対策を万全にしておかなければ、特に家族連れの場合は車内クラスターは免れない。  ここ数年人気の軽キャンピングカーを購入し、休日に夫婦で各地を旅する動画を上げているクーピー氏は、仕事先の相手がコロナに感染し、「濃厚接触者」となってしまった。さらにその時、妻が出産を控えていたが病院では立ち会えず、退院後も自宅駐車場に停めた軽キャンの中で6日間、妻子と隔離された車上生活を送ることに。  しかし大容量のポータブルバッテリーがあったのと、キャンピングカーのため自炊もできたのが不幸中の幸いだったという。 「ただ、いつもの旅とは違う閉塞感を感じていました」
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新参者たちによるモラル崩壊が深刻化
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