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日立製作所の「米企業1兆円買収」は高すぎる買い物? 老舗企業の選択とは

“イメチェン”真っ最中の日立が気をつけるべきこと

 こうしたルマーダに代表される製造業のAI化については、ドイツのシーメンス社など欧米企業が先行しており、日本勢は完全に出遅れています。その中で唯一日立だけが、本格的な取り組みを行っており、日本メーカーの中ではかなり先行している状況です。  日立は、今回のグローバルロジック社のように、すでに実績のある企業を買収し、自社のプラットフォームに取り込む選択を行いましたが、買収価格については高すぎるとの声もあります。日本企業の中には、大型買収を決めたものの、買収後うまく経営ができずに目的が果たせなかった事例も多く存在しています。  日立はソフトウェアに関して歴史と実績があることを考えれば、グローバルロジックのマネジメントを行い、既存事業とのシナジー効果を生み出すことができるのではないかと私、馬渕磨理子は考えています。  日立の事業ポートフォリオの組み替えは、現在最終コーナーに差し掛かっており、没落する日本のメーカーの中でもう一度“Inspire the next”してくれると信じています。
馬渕磨理子

馬渕磨理子

<文/馬渕磨理子>
経済アナリスト/一般社団法人 日本金融経済研究所・代表理事。(株)フィスコのシニアアナリストとして日本株の個別銘柄を各メディアで執筆。また、ベンチャー企業の(株)日本クラウドキャピタルでベンチャー業界のアナリスト業務を担う。著書『5万円からでも始められる 黒字転換2倍株で勝つ投資術』Twitter@marikomabuchi
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