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頑張りすぎは脳のパフォーマンスを下げる。やめるべき3つのこと

もっと柔軟な頑張り方をするべき

頑張らないで生きる 頑張りすぎに陥る背景には、多くの人が既定路線の目標を設定してしまうことがある。これまではよかったかもしれないが、今の社会では難しいとは舟木氏。 「時代に合わせて、もっと柔軟な頑張り方をするべきです。何を頑張るか、まずは期間を区切って目標を決める。目的さえ見失わなければ、今はこのスキルを身につけるために頑張ろうと思える。困難な状況に直面しても、乗り越えるだけの価値や意味がある困難だと思えるかが重要なポイントです」  また、宇都出氏も頑張りすぎないことの大事さを説く。 「さまざまな実験から『頑張る力』には限界があることが明らかになっています。筋肉と同じで、使うと消耗してしまう。つまり、何かに頑張ると、その分、他のことを頑張れなくなる。  ダイエットでも、朝昼晩ストイックにやりすぎると結局は続きません。『もっと頑張らないと……』と思っても無理な話なんです。頑張らないほうが、結果的には継続できる、頑張れるのです。頑張る力は有限だからこそ、大切なことに注力し、些細なことはある程度諦めるのも大切です」

“悩み”“責める”が生む悪循環のメカニズム

 さらに、悩む、自分を責めることは無駄な頑張りとなり、悪循環に陥ると宇都出氏は指摘する。 「問題を明確にしながら、順を追って答えを導き出していく『考える』のとは違い、『悩む』や『責める』はただ頭の中を堂々巡りするだけ。頑張っているという自己満足は得られるものの、時間の無駄です。逆に脳のパフォーマンスを下げてしまいます。悩みに注意力が奪われてミスを起こしてしまう。ミスを後悔し、さらに注意を奪われてまたミスをするといった悪循環に陥ってしまいます」  脳が正常に機能せず、その結果、心も消費してストレスを感じるようになるのだ。舟木氏は語る。 「ストレスが蓄積されていくと心身が疲弊し、依存症や人間関係の悪化などの症状が表れます。その状況が改善されない場合は免疫力の低下などから、いろいろな疾病に繫がっていく恐れも。真面目な人ほど自分のストレスに気づかず頑張り続けてしまいます。ストレスチェックテストなどを活用して自分自身のストレスを自覚したうえで、無理のない頑張り方を模索しましょう」  頑張らない生き方を真剣に考えるべき時代になっているのだ。
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頑張らないためにやめること
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