お金

有名人着用で1億9000万円!? スニーカー高騰が止まらない

スニーカー売買のコツ

スニーカー

購入価格30万 現在の価値約300万円
ジョーダンが’98年のプレイオフで実際にはいた靴。超プレミア価格となっている

 スニーカー投資においては、新作だけでなくビンテージに分類されるオリジナルモデルに投資妙味があると村川氏は語る。 「最近のモデルは相場がしっかりと形成されていますが、古いモデルは価格にバラツキが生まれるので運がよければ安く仕込めます」  売買にあたっては「国内外の価格差にも注目すべき」とアドバイスする。 「海外のコレクターのほうが日本のコレクターよりお金を持っているので、売るなら海外への販売も手軽にできるイーベイを上手に使いたい。反対に買うならヤフオクがオススメです。長い歴史がある分、昔からのコレクターが今も利用し続けている。たまに’90年代の収集家が金欠でコレクションを処分することがあるので、そういったチャンスを狙います」

スニーカーの宿命、加水分解対策は?

 スニーカー収集で天敵となるのが、ソール部分の素材が空気中の水分と反応して生じる「加水分解」という劣化だ。 「人気の高いジョーダンシリーズの2~11までは、経年による加水分解が進行していて、軒並みソールはボロボロです。ジョーダン5が完品なら20万円はするところ、ソールがダメになると3万円程度に価値は落ちます。どれだけ厳格に室温管理しようがスニーカーには寿命があるといえますが、最近は加水分解を了承したうえでの取引も浸透しています。ボロボロのスニーカーでも取引価格は回復傾向にあるわけです」  寿命を迎えたスニーカーにはリペアという手段も残されている。 「非公式ではありますが、国内にもソールの再生を請け負うリペア業者がいるんです。一昔前では『リペアされたスニーカーは半分偽物扱い』と見なして価値を低く見る傾向がありましたが、最近はそれも見直されつつあります。いずれは公式がリペアに対応するようになるのではと予想しています。最近流行りのSDGsの観点からも好ましいし、企業イメージも向上しますからね」  また、スニーカー本体だけでなく、関連商品や販促品などで一儲けすることも可能だとも語る。 「25年前にロサンゼルスのフリーマーケットで、『ジョーダン1』の販促用ポスターを50枚3万円で購入したのですが、それが今やイーベイに1枚13万円で出した途端に売れていく感じです。ちなみにヤフオクに1万円で出したときは買い手がつきませんでした(笑)。同様に国内では安値で売られているジョーダンのアパレルも、海外の収集家が思わぬ高値を出すケースもありますよ」  リペア技術の進化に期待して、ボロボロのスニーカーを買って寝かせておくと美味しいかも⁉ 【小林昌裕氏】 26歳から副業を始め日本初となる副業専門スクール「副業アカデミー」を設立。15冊の書籍を出版し「林先生の初耳学」「Nスタ」などTV出演多数
小林昌裕

小林昌裕氏

【ジョーダン村川氏】 岡山県岡山市出身。ベクトル代表取締役。スニーカー投資に精通し、YouTubeチャンネル「ジョーダン村川のレアもん投資チャンネル」を配信中
ジョーダン村川

ジョーダン村川氏

取材・文/栗林篤
1
2
おすすめ記事
ハッシュタグ