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<純烈物語>「感覚的には管だらけの状態で助けてもらっている」リーダー酒井が漏らした明治座初日<第105回>

左から共演の磯野貴理子、純烈、星野真里、曽我廼家寛太郎

<第105回>「いろんな人の協力があって成立した初日」“純烈結成以来最大の試練”の中、明治座公演は続く

「明治座7月純烈公演」は第1部が舞台「ラブレターを取り返せ!」で、休憩をはさんだ第2部が歌謡ショー「Love Letter」のプログラムとなっている。コンサートは日によってスペシャルゲストが変わり、初日(2日)の瀬川瑛子から美川憲一、コロッケ、森口博子が共演。ラスト3日間は“ラスボス”前川清が登場する。  一発目から瀬川が“滞空時間の長い話術”で笑いを取り、酒井一圭が「先輩は生まれてこの方、早く喋ったことがないんですか?」と突っ込むなど、いい呼吸で始まった。中日(10日)のゲスト・コロッケ(公式プログラムのアルファベット表記はCroket)はメンバーが次々とモノマネをリクエスト。そのレパートリーは現在も日々増え続け、1012人に達しているという。  名前を出した次の瞬間にはその声色と表情になっており、爆笑しつつもクオリティの高さに圧倒され「すげぇ!」を連発。この第2部は、オーディエンス以上に純烈本人たちが一番楽しんでいる場にもなっている。  それほど4人のホスピタリティは素晴らしく、コントのコーナーだけでなくゲストが出演するその後の歌謡ショーも楽しいザ・ドリフターズのステージを踏襲。そういえば、第1部でメンバーと共演した純烈号のセットも、どこか『8時だョ!全員集合』っぽく、意図したチープさが味となっていた。

”戦友”純烈号が思わぬ形で登場

 売れなかった頃からメンバーを乗せて日本全国を走り回り続けた純烈号も、まさかハリボテにされるとは思ってもいなかっただろうが、苦楽をともにしてきたワゴン車が明治座という晴れ舞台に上がるのも粋なはからいだった。スキャンダル発覚時には、身を挺してフラッシュの砲火から4人を守ったその存在がある意味報われたのは、嬉しかった。  また、この歌謡ショーでは『スーパー戦闘 純烈ジャー』の主題歌『NEW(入浴)YORK』を披露。初日が、観客の前で初めて歌う場となった。これまでのムード歌謡とは一線を画す速いテンポでロック調のナンバーに、一曲歌っただけで酒井は息が上がっていた。 「むずいね! ここでやっておかないと、いつやるねんということで、急にジャンルが変わるのを承知でやったんだけど、歌い方や息が続くか以前に使う部位が変わるんですよ。手加減して歌える歌じゃない分、白川(裕二郎)とかけっこう怖いんやないかと思う。1部のお芝居でも歌う部分があるので、そこは日頃から相当鍛えておかないとどうにもならない。  でも全公演歌うことで強化されるところも出てくるんで、その後どうなっているかが楽しみでもあります。最初はお聴き苦しいところが多々あるかもしれませんけど、だんだんまとまってくると思います」  奮闘の甲斐あって、声は出せずともペンライトの動きで客席が縦ノリとなっているのもわかった。また、曲へ入る前には純烈ジャーの予告編的な見せ場が盛り込まれており、明治座公演でありながら次へのステップを共有するべく持ち帰ってもらう構成に。
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観劇したスーパー・ササダンゴ・マシンも感激
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純烈パンフ
〔INFOMATION〕当連載執筆者・鈴木健.txtが「明治座7月純烈公演」プログラムにコラム「純烈×明治座、色気の共演。ハッピーは連鎖する――」を3ページに渡り寄稿。「Online明治座横丁」サイトにて通信販売もおこなっていますので、ぜひご購入の上ご一読ください。純烈の公演用写真も満載のプログラムは、オールカラー44ページ/1500円で販売。https://yokocho.meijiza.co.jp/products/detail/122
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