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中国アニメ『白蛇:縁起』を鑑賞前に知っておくべき「たったひとつの知識」

広く伝えられた「神業エピソード」

 同時にお寺や神社だけでなく、そこで修行する僧や修験者なども、同じくして尊敬の対象となっていました。  十分に修業を積んだ僧なら、仏力を用いて、重さ数百キロはあろうかという大岩を持ち上げたり、何俵もの米俵を宙に浮かせて飛ばしたりといった神業ができると信じられていたのです。  神や仏を信じて修行すると、こんな超人的な力が手に入るというのですから、当時からしても、リスペクトの対象になります。そして、こうした「神業エピソード」が載っているのが「縁起絵巻」なのです。

「縁起」とは「エピソード0」である

「うちのお寺の成り立ちの時は、こんなすごいお坊さんがいて、超能力でこんなにすごいことを成し遂げて、それで今のこのお寺があるんだよ」とすることで、より庶民に親しみやすく、また伝わりやすくアピールしていたのではないかと僕は考えています。 『白蛇:縁起』という作品は、冒頭、本編、ラストというように3部構成になっています。  このうちの冒頭とラストの部分が『白蛇伝』本編の話であり、これらにサンドイッチされるようにして、『白蛇伝:エピソード0』が語られていました。
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中国では有名な民間伝説『白蛇伝』
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