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芝&ダートの二刀流、海外挑戦だけじゃない。ソダシの持つ無限の可能性

ダート挑戦に含みを持たせる陣営

TARO

TARO氏

 いわば血統的にはダート馬のソダシ。陣営も今後のダート挑戦に含みを残している。幸いなことに今の牝馬のダート路線は、かつてのメーデイアやサンビスタのような抜けた王者がいない状態が続いており、もしソダシにも血統通りのダート適性があれば、いきなりトップに立つことも可能だろう。    実際ソダシのレースぶりも好位からソツのない立ち回りができるので、ダートに向いているようにも思える。白毛のスターホースが、地方競馬のカクテル光線を浴びながら走る日も、そう遠くはないかもしれない。  また、今後の活躍次第では海外挑戦も見えて来る。日本だけでなく世界的にも極めて珍しい白毛馬が、海外の大舞台で活躍する可能性があるのだ。ダートならドバイやサウジアラビア、芝でも様々な選択肢が考えられる。

将来は白毛馬が珍しくなくなる可能性も

 さらに大きな期待が掛かるのは、将来的な産駒の活躍である。高いポテンシャルを秘めるソダシだが、血統的にも3代母にサンデーサイレンスを持ち、親戚に重賞3勝のメイケイエールなどの活躍馬も輩出する良血馬としての側面もある。  もし、ソダシが将来繁殖牝馬として有望な白毛牡馬を産み、その馬が種牡馬にでもなることがあればさらに白毛ドリームが広がるかもしれない。有力種牡馬になれば、年間100頭以上の産駒を生むことになり、そこから白毛の血統がより大きく広がる可能性があるからだ。  雲をつかむような話に思えるかもしれないが、つい十数年前までは、白毛馬が勝利を挙げただけでビッグニュースになっていたのである。それが、いつの間にか重賞を勝つようになり、さらにはG1も勝つようになるまでほんの10数年であった。競馬はブラッドスポーツと言われるように、1頭の馬がその国の競馬の歴史そのものを変えてしまうことがある。  実際に、日本にやって来たサンデーサイレンスが、日本競馬のレベルを飛躍的に上げたのは広く知られる通りである。ソダシが活躍し、さらに繁殖牝馬としても活躍馬を出せば、将来の日本競馬では美しい白毛馬がまったく珍しくなくなる可能性すらあるというわけだ。  もちろん、ソダシはまだ3歳牝馬。まずは無事に走り続けてほしいというのが素直な願いだが、ただ強いだけではなく、その血統や見た目ゆえに多くの可能性を秘めているのは間違いない。 文/TARO
競馬予想ブログとしては屈指の人気を誇る『TAROの競馬』を主宰する気鋭の競馬予想家。12月5日に最新刊『馬券力の正体 収支の8割は予想力以外で決まる』(オーパーツ・パブリッシング)が発売になった。著書は他に『競馬記者では絶対に書けない騎手の取扱説明書』(ガイドワークス)、『回収率を上げる競馬脳の作り方』『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』(扶桑社)が発売中。
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