週に1、2度ほど出社日があるという久田さんの会社。ただし、3密を防止するという観点で、全員が出社してくるわけではないそうです。 「だから必然的にオフィスには人が少なくなっています。ちょうど人がいなくなったのを見計らってその女性上司が俺の席の近くまでやってくることが増えました」 　それだけはなく、女性上司との身体的な距離が妙に近いそうです。身体と身体が触れあいそうなほど近くに寄ってきたりすることもあるのだとか。 「それに最近、ちょっとずつですが、女性上司のLINEの内容が過激になってきています。『手が綺麗だね』とか『綺麗なお尻だね』みたいな感じで……」 　仕事はバリバリこなす女性上司ようですが、恋愛面では奥手なのか、ゆっくりと距離を詰めるような手法を取っているみたいです。 「ただ、明確にセクハラと言えることはしてこないんです。直属の上司ですし、できれば良好な関係を保っておきたいのですが。でも、このまま放置しておくと後々大変なことになりそうな気もしていて、どうしたものか困っているんです」 　気性の荒い女性上司に嫌われて会社を去っていった先輩や同僚も少なくないそうです。そんな上司とはできれば対立することは避けたいものです。かといって、さらにその上の上司に相談するほどのことをされたわけではありません。 「どうしたものか……」そう言って久田さんは苦笑いを浮かべました。コロナの流行で社会は大きく変化しました。急激に大きく変化したからこそ、どこかでいびつさを生み出しているのかもしれません。 ＜TEXT／カマクラ＞ ※bizSPA!フレッシュより