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厚切りジェイソン、いつの間にか“FIRE”を達成していた「私ほどケチな人を知りません」

「一度も利回り6%を下回ったことはない」

 ジェイソン氏の投資法は極めてシンプルだ。「決めたことをやり続ける」──それ以外にはない。 「具体的に言うと、私は毎週必ずETFの投資信託を購入しています。個別の銘柄の株は絶対に買いません。この方法で投資を始めて20年というスパンで見れば、一度も利回り6%を下回ったことはないのです」
厚切りジェイソン

世界恐慌、ブラックマンデー、同時多発テロ、リーマン・ショックと過去に何度か大暴落を経験したアメリカ株だが、必ず復活し現在も右肩上がりで成長している

 そのように、長年資産を積み上げてきた結果、ジェイソン氏は、すでに経済的自立“FIRE〟を達成している。 「でも達成しているから裕福というわけではなく、使うお金が少ないから最低限の生活費で満足できるだけです。私にとってのFIREとは、“自由”です。『生活のために働かなければ』という意識が薄まり、その分だけ日常のストレスがなくなっていく。その自由さを投資で増やすという感覚ですね」  しかし、そんなジェイソン氏にもあえてした“借金”が存在する。それは、自宅を購入した際の住宅ローンだ。

住宅ローンは状況次第でしてもいい借金なのか?

「賃貸の家賃があまりにも高かったので買う選択をしました。計算してみると、30年ローンが完済するまで家を持ち続けていたら建物・土地すべてを捨てたとしてもプラスだったんです。都内の土地がタダになることはないので、少なくとも購入時の半分くらいの価値は残るのではないかと。そうすると、その分だけ家賃を払うよりも得することになります」  もちろん、金銭的問題を抱えていれば、賃貸でも十分だろう。だが、家を買ったほうが得をすることもあると、ジェイソン氏は語る。 「自分に合わせたシミュレーションを行うことが必要です。感情ではなく数字で考えてみてください。2000万円の30年ローンを組んだ場合だと、月々の返済額が5万円くらいです。でも同時に2000万円の資産運用をしていて、その金利が5%だったとすれば、月額8万円以上の儲けになります。ローンが資産運用だけでまかなえる上に家まで残る。そうなれば、家は実質無料。つまり借金しているのに儲かるということ。住宅ローンはしても良い借金と言えるでしょう」
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一番大事なのは「分散」と「長期」
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