恋愛・結婚

結婚式をコロナ禍で2度延期した女性記者。それでも今は「良かった」と思えるワケ

親戚や両親のことを思い、2度目の延期を決断

 再び打ち合わせの時期が迫ってきた。とはいえ、世の中は緊急事態宣言の真っ只中で、日々感染者数の発表も絶えない。正直、自分たちは前年ほどコロナに対しての恐れはなかったが、両親は違っていた。  筆者は愛知県に住んでいるが、弟や兄は東京に住んでいるため両親はやたらと警戒していたのである。 「東京の人と会うのはまだちょっと怖いなぁ。おばあちゃんも高齢だし、もしクラスターが発生してしまったらと考えるとちょっとね……」  延期にしろとは口に出さないものの、この状況下で式を挙げることへの不安がひしひしと伝わってきた。  夫はというとコロナの影響で仕事が激務化したことにより心身疲弊している。これはもう結婚式どころじゃないかも……長引くコロナ禍でのストレスから喧嘩も増え、結婚式に対する意欲は日に日に薄くなっていった。

頭によぎるのは「中止」の二文字

 もはや当初に比べると、20%ぐらいに落ちていたと思う。「中止」の二文字が頭をよぎる。  一方、夫も「挙げたい気持ちはあるけど、もう難しいかもね」と、さほど前向きではなかった。ひとまず結婚式場の担当者へ相談することに。 「お辛い状況のお客様は実際たくさんいらっしゃって、中止を選択された方もいます。ですが、一生に一度の大切な日を諦めてほしくないです。状況が良くなることを私たちも祈るばかりではありますが、ふたたび延期という形を取っていただけないでしょうか?」  初めてサロンに行った日の「絶対にここで式を挙げたい!」という気持ちを思い出し、胸がずきっとした。一生に一度……その言葉で結婚式に対する希望を持ち直した。こうして、2度目の延期を決断することに。
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順調にいかなかったからこそ…
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'93年生まれのフリーライター。社会問題からトレンド、体験取材まで幅広く書きます。アイドルオタクに詳しい。Twitter:@mochico1407

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