更新日:2011年08月25日 02:41
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フィフィ「菅さん批判は無意味」 震災報道を一刀両断!

◆震災記事[ベスト&ワースト]大賞【3】 『AERA』から『アサ芸』『東スポ』までスゴい記事&バカ報道を総まくり 「放射能がくる」の表紙がヒンシュクを買った『AERA』、「煽らない」を売り文句にしていた『週刊ポスト』など、いろいろあった震災報道。あれから4か月が経った今、日本社会の混乱ぶりを振り返る意味も込め、6人の目利きにベスト&ワールド記事を選んでもらった
フィフィ

76年、カイロ生まれ。タレント。2歳から日本に移住し中京大学を卒業。震災後のブログでドラマチックな演出で被災地の様子を伝える番組に苦言を呈したことが話題に

菅さん批判はもううんざり。 わざわざ雑誌がやる必要ない 【選者】フィフィ エジプト国籍を持ち、数年間の渡米経験もあるフィフィさんに、外国人視点を交え選考してもらった。 「『婚約指輪もバカ売れしてるらしい』(『週刊ポスト』4/22号)は奥が深い。きっと女の持つ動物的本能が“子孫を残さなきゃ”と思わせるんだろうね。丸一日節電に挑戦してみたっていう『電気半分で暮らしてみた』(『AERA』4/11号)は、雑誌らしい面白い切り口。速報性ではネットに負けてしまうけど、雑誌にはこういう強みがあるんだって再確認させてくれた記事だよね。1か月間ぐらい挑戦してたらもっとよかった」  同じくベストの「『絶望の現場』と『死地からの生還』」(『FRIDAY』4/1号)は写真に注目。 「毛布や布団にくるまれた100体近い遺体が、体育館に並べられてる写真が掲載されていたの。日本はテレビでも雑誌でも直に遺体を写さないでしょ? でも海外のメディアの多くは真実の姿を伝えようとして、バンバン生々しい遺体を写すんですよ。それこそ死臭が伝わってくるような写真を」  ただ日本人はそういった凄惨な遺体写真への免疫が少ない。 「だから、この包まれた遺体は、今の日本人に被災地の現実を伝えるギリギリの写真じゃないかな」 ◆ベスト記事婚約指輪もバカ売れしてるらしい」(『週刊ポスト』4/22号) 「『絶望の現場』と『死地からの生還』」(『FRIDAY』4/1号) 「電気半分で暮らしてみた」(『AERA』4/11号)
『週刊ポスト』4/22号

『週刊ポスト』4/22号より。「震災後、女友達からの『久しぶりメール』増えてませんか」って全然だよ!

『FRIDAY』4/1号

『FRIDAY』4/1号より。遺体写真は次のページに。道路の真ん中に漁船が横たわった写真もインパクト大

 次にワースト記事。最初に選んだ「卑怯者宰相・菅直人よ、ならば全原発を止めてみせろ」(『週刊ポスト』5/27号)は、「菅さん批判はもううんざり。わざわざ雑誌がやる必要ない」とバッサリ。『週刊文春』5/5・12号の「『危機に強い総理』は誰だ!」も同じく不毛な記事だと嘆く。 「誰が首相をやっていても一緒。これだけの大震災の対応を完璧にこなせる人なんていないんだから、こんな議論は無意味だよ」  最後に挙げた「優しすぎる日本人へ」(『週刊現代』4/9号)は外国人記者視点の記事。政府を非難する声が少ない日本人の気質に疑問を呈する内容だが、フィフィさんは外国人記者のほうに憤る。 「“なぜ日本人は怒らないの?”ってところで終わってしまってる。そこから日本人の気質を掘り下げて考察でもすれば感心できるけど、彼らはそれをしてないでしょ。日本に根づいてない外国人記者の見たまんまを書いただけの感想文みたいな記事には感心できません」 ◆ワースト記事卑怯者宰相・菅直人よ、ならば全原発を止めてみせろ」(『週刊ポスト』5/27号) 「『危機に強い総理』は誰だ!」(『週刊文春』5/5・12号) 「優しすぎる日本人へ」(『週刊現代』4/9号)
『週刊ポスト』5/27号

『週刊ポスト』5/27号より。「首相批判は2ちゃんねるやオバちゃんの井戸端会議で十分」とフィフィさん

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