更新日:2022年01月30日 16:59
お金

借金500万円男。iTunesカードを現金化してパチンコを打つ

iTunesカードを現金化した。そしてパチンコへ行った

 将棋なんかでは「何十手先を読む」なんて言葉があったりするが、市井の人間の多くは積み重ねていく日々の「数日先」「数ヶ月先」「数年先」を予想して動いている。 「そろそろ働かないと数ヶ月後の自分が苦しくなるだろう」 「この目標を叶えるためには数年間の努力が必要だろう」  こうして人生ゲームを進んでいく彼らはそもそも貧困ビジネスが選択肢に上がるような状態にはならない。そうならないように積み重ねてきたからだ。  一方、僕たちは今日と明日くらいしか見えていない。  例えば僕は、11月のある日に家賃が払えないことに気がついた。支払いの日はもう明日に迫っていて、あと3万円を用意するのが難しかった。とりあえずなんとかしないと、と思い口座の中やら換金できるポイントサイトを探しまくり、auキャリア決済が5万円分残っていることに気づいた。しかしキャリア決済で家賃は払えない。でも目の前には使える金が5万円分ある。クレジットカードの現金化をしていた時の苦肉の策が脳裏に過ぎる。  iTunesカードを買い、金券ショップで売った。5万円分のiTunesカードは金券ショップで約4万5,000円で売れた。  4万5,000円のうち3万円を口座に入れ、家賃を払った。残りの1万5,000円をそのまま口座に入れずに財布に詰め込み、今回の交換でただただ失った差分の5,000円を取り戻すためにパチンコに行って全部失った。

最悪な行動をした11月。同じことをした12月

 この話にあったのは「今、家賃を払わなければならない窮地を脱する必要がある」という一点のみだ。  来月同じような苦しみを背負うかもしれないとか、キャリア決済にしたせいで来月末の支払いが1ヶ月後に延長されたに過ぎない事実とか、そういうのは全く考えていない。ごく自然に目の前にある問題を解決するために手元にある手段を使った。  そして問題が発生した原因がそれまでの日々の積み重ねであることには理解が及ばない。毎朝新しい1日が始まり、その都度放置されている問題の中で重要度が高いと思ったものから手をつけている。まるで野生動物だ。 「こうなることはわかっていたのに、どうして何もしなかったんだ」  それもその通りだが、どうしてと言われてもどうしようもない。金の話が急に降りかかることは少なく、「まだ放置してもいい問題」だと思い込んでしまう。  とりあえずタバコが切れたから買いに行ったり、腹が減ったから飯を食いに行ったり、そっちの方を優先している間に、金の問題は視界の隅でジワジワと大きくなっていく。問題が看過できないくらい膨らんで押し潰されそうになってからやっと気づくのだ。 「しまった、金がない!」  こうしてキャリア決済を現金に替える最悪な行動で11月の支払いを済ませた僕は、案の定12月に同じ過ちを繰り返す。
次のページ
支払い攻撃の猛攻を凌げるのか
1
2
3
フィリピンのカジノで1万円が700万円になった経験からカジノにドはまり。その後仕事を辞めて、全財産をかけてカジノに乗り込んだが、そこで大負け。全財産を失い借金まみれに。その後は職を転々としつつ、総額500万円にもなる借金を返す日々。Twitter、noteでカジノですべてを失った経験や、日々のギャンブル遊びについて情報を発信している。 Twitter→@slave_of_girls note→ギャンブル依存症 Youtube→賭博狂の詩

記事一覧へ
おすすめ記事