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オミクロン株、弱毒でも楽観してはいけない深刻理由。空港検疫の元トップが警告する

まだデルタ株の感染者もいる

田中:あと、気になっているのは、まだデルタ株の感染者がいるということです。完全にオミクロン株に置き換わっているわけではない。デルタ株の毒性は変わっていないでしょうし、オミクロン株の感染拡大の中で、デルタ株の隠れた集団発生が起きてもそれが見えにくくなります。 ――決して、楽観できる状態ではないんですね。 田中:私も楽観論にすがりたいですし、収束することを望んではいます。が、危機管理は常にベストシナリオと同時にワーストシナリオを想定して対策にあたるべきです。我々と新型コロナウイルスとつきあいは2年にもなりますが、まだ2年。すべてがわかっているわけではなく、コロナウイルスがどういう“ポテンシャル“を持っているのか、まだ見極められない。新たな変異株が登場する可能性だってゼロとは言い切れません。

一般の人は、これまで通りの対策を続けること

――一般の人はどうしたらいいでしょうか。 田中:これまで通りの感染症対策を続けることです。オミクロン株の潜伏期間の短さは、疫学調査をする上では厄介な特性ですが、一方で、きちんと対策をすれば、効果は早く出るということでもありますから。 ――それは朗報です。 田中:ただ、感染症ですから、例えば100人いて90人が対策をして感染拡大防止に協力してくれても、10人が対応してくれないと意味がありません。「重症化しない」「たいしたことない」かもしれないけれど、その先にいる人が重症化しないとは限りませんから。
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役所のコロナ対策アプリはなぜダメなのか
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