その瞬間、私は目からウロコで、今まで体型ばかりにこだわっていたことを、いや、体はデカいのに心が小さかったことを思い知らされました。もちろん若い女性（10～20代前半）の女性は体型を気にする方たちも多いですが、30代前後の女性は体型よりも内面のよさを重視していることを実感した場面でした。 　そのあとの私は気負いすることなく、食事にいけば「私、デブなんで広い席お願いします！」とか、洋服を買いにいっても「私、デブなんですけど合うサイズありますかね～」と自分からデブであることを言うようになりました。 　その結果、スタッフさんなどは親身になってサイズを探してくれますし、お友達のようになり、次に行ったときには「倉科さんに似合いそうな洋服入りましたよ！　もちろんサイズ感もバッチリです！」などと気にしてもらったりしております。 　女性と食事をしても一番先に「こんにちは！　デブな編集長です！」と先に言ってしまうと、女性たちも気兼ねなく、「編集長のおなか、かわいいです！」などとデブネタで盛り上がったりします。 　以前、某有名カリスマファッションバイヤーの方と対談をさせていただいたときの話、その方は「内面の一番外側が外見だと思うんですよ。だから外見（ファッション）を変えるだけで内面もよくなってくると思ってます。私のコミュニティサロンに入っている方もちょっとしたファッションのアドバイスをしただけで、心の病が治った方も何人もいらっしゃるんです」と教えてくれたときに、まさに名言だと思いました。 「デブ」という呼び方をどう自分の中でポジティブに変換するかによって、ある意味、自分の心に余裕ができるかネガティブに追い込まれるかにわかれていくような気がします。心に余裕ができれば「デブ」と呼ばれることを武器にできたり、周りの人に好かれたり、まさに「ポジデブへの道」が開けていくのではないでしょうか。 　重要なのは「デブ」という体型をどう受け入れるかで楽しくもなるし、悲しくもなるとデブ代表の私は思っているのですが、皆さんはどう思われますか。渋谷系ファッション雑誌『MEN’S KNUCKLE』や暴走族雑誌『ティーンズロード』などエッジの効いた若者カルチャーをテーマにした雑誌を多数手掛ける。現在はWebマガジン『Mr.Babe』でデブに特化したファッション＆ライフスタイル情報を発信中。また、デブ限定の会員制オンラインサロン「Mr.Babe BIG MAN’s LABO」、大きいサイズのファッション通販サイト「Mr.Babe STORE」を開設。大きな男たちだけで日本の経済を向上させるべく奮闘中。X（旧Twitter）：@nori09140914