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この夏狙うべき「穴ジョッキー3人衆」を騎手分析の第一人者が解説

早くもキャリアハイ更新目前!丹内騎手

競馬

丹内騎手の“確変突入”を見逃すな!

 続いてご紹介する2人目の夏の穴ジョッキーは、丹内祐次騎手。  丹内騎手は2004年デビューの36歳。すでに中堅からベテランの域に入りつつある存在ですが、もともとお世辞にも上手いとは言われていませんでした。しかし、近年メキメキと腕を上げ存在感アップ。昨年は18年目にしてキャリアハイの38勝を挙げると、今年は既に33勝、このまま行けば大きく勝ち星を伸ばすことが確実な情勢です。まさに、遅咲きの新星ともいえる存在なのです。  そんな丹内騎手最大の持ち味は、「馬場読み力」。特に芝レースにおいては内か外か、どこを通ると走りやすいのかを把握することが重要ですが、丹内騎手はその観察眼が非常に鋭い。とりわけローカル開催は馬場の差が結果を左右するので、注意すべきジョッキーです。  2022年に入ってからも、ダート11勝に対して芝で22勝。すべての数字がダート<芝となっています。特にローカルには強く、33勝のうち30勝までがローカル開催。ローカル×芝では全馬の単複を買ってもプラスになる状況です。 「ローカル芝の丹内祐次」は、この夏も覚えておくべき格言といえます。  もうひとつ、馬場読み力の高さを示すのが固め打ちの多さです。文字通り丹内騎手は、芝の伸びどころを読めている日にまとめて走る傾向がある。今年の2月27日(日)の小倉芝においては、荒れている馬場状況を完璧に掴んでおり、芝で6レース騎乗し(2-2-1-1)の好成績。この中には6番人気2着や8番人気3着など穴馬での激走も見られました。  また記憶に新しいところでは6月の函館2週目。この週末は土日トータルで未勝利ながら芝で12レースに騎乗し(0-3-4-5)と半分以上のレースで馬券圏内に好走。馬券に絡んだ7頭のうち6頭までが4番人気以下の馬で、それだけ能力以上の力を引き出していたことがわかると思います。 「固め打ちの丹内祐次」はこの夏のローカル開催でも大注目でしょう。午前中や土曜日のレースを見て調子が良さそうならば、その週末は狙ってみても面白いはずです。

大ケガから復活!重賞で怖い松岡騎手

 最後にご紹介する3人目の夏の穴ジョッキーは、松岡正海騎手。  松岡騎手はかつてコイウタやマイネルキッツなどでターフを沸かせたトップジョッキーの一人でしたが、近年は度重なるケガもありやや低迷気味でした。しかし昨秋に復帰を果たすと、今年はAJCCで11番人気のマイネルファンロンで2着、中山牝馬Sではブービー人気のクリノプレミアムで勝利を挙げるなど重賞の舞台で存在感を示しています。  もともと大一番に強いジョッキーでもあり、その勝負強さは健在。派手で目立つことが好きな印象の強い松岡騎手らしく、クラスが上がれば上がるほど成績も比例して上がる傾向があります。 ・平場 複勝率 12.5% 複勝回収値 35円 ・特別 複勝率 20.3% 複勝回収値 105円  ご覧の通り明らかに平場よりも特別戦の成績が向上。重賞レースでも再三にわたり穴馬を上位に持ってきており、函館スプリントSではレイハリアで8番人気4着、先日の七夕賞でもエヴァーガーデンで13番人気4着など、あと一歩で馬券圏内というレースも目立ちます。  もともとクレバーで戦略性の高い騎手ですから、能力差が拮抗するローカルでは特に注目でしょう。 「重賞の松岡正海」として、この夏の重賞でもどこかで一撃やってくれるんじゃないかと期待しています。  以上、夏のローカルで注目すべき穴ジョッキーたちでした。狙いどころをアタマに入れて、大きな馬券を狙ってみてください。 文/TARO
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