更新日:2022年08月06日 02:14
仕事

「すぐに給料の交渉をするサラリーマン」は結局、損する可能性が高いワケ

「扱いにくい社員」には機会が与えられない

オフィス 仮に当初の期待通りの成果を出したとしても、きちんと満点の評価を得られるのかは怪しくなります。  計算式で評価されるようなトレーダーなどの職種でさえも、上司に気に入られていることで「結果がダメだったときに擁護してくれる」というとても重要なメリットが存在することが逆のことを象徴する事例であります。  一時の評価だけでなく、普通に業績がいい会社の場合であれば継続的に社員は入ってきますので、「扱いにくい社員」に新しい仕事をチャレンジさせるような機会は確実に少なくなってきます。

給料についての交渉できるのは1回限り

 新しい社員がなかなか入ってこない会社であれば、機会を得られやすい状況は続くでしょう。しかし、そうした会社はあまり業績もよくないでしょうから、昇給の幅のそれほど大きいものは望めないはずです。  むしろ仕事の幅、経験値の領域を広げて転職活動をしやすくすることのほうが中期的に給料を上げる効率的な道になります。  よほどのハイパフォーマーではない限り、同じ会社内で給料についての交渉権を行使できるのは業績が安定した優良企業の場合で1回だけと考えるべきです。  逆によくない状態の会社では回数自体は増えますが、得られる給与幅も小さい可能性が高い。しかも、その先には正当に評価されにくく、新しい仕事の機会も得にくい状況が待っています。
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約束を一度、果たさない会社は次も…
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株式会社リヴァイタライゼーション代表。経営コンサルタント。東京大学大学院修了後、投資会社、経営コンサルティング会社で企業再生などに従事したのち、独立。現在も企業再生をメインとした経営コンサルティングを行う。著書に『好景気だからあなたはクビになる!』(扶桑社)などがある

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