仕事

「すぐに給料の交渉をするサラリーマン」は結局、損する可能性が高いワケ

仕事の機会はプライスレスとわかっているか否か

上司 専門的な領域であり、かつ数値で実績が示せて経験年数が有利に働く職種でもない限りは、自分の経験を限定してキャリアを歩み続けることは難しいと筆者は捉えています。  専門性の高い職種でさえも、上には上がいますし、いつ何時世の中で新しい技術が出たり会社の方針が変わったりして足元をすくわれるかわかりません。また昇格していけば「人を管理する」というまた別の要素の仕事が加わってくるからです。  目先の現金がどうしても必要な状況だったりする人、あるいは不人気な仕事でほかになり手がいなく、経験値の幅を広げるメリットもあまり見込めない場合は先に昇給を得ることがいいでしょう。

やりがい搾取のリスクはあるものの…

 しかし、それ以外においては、やりがい搾取に数年間やられてしまうリスクはあれど、自分の経験領域の幅が拡がる仕事の機会に挑戦できるようであれば、「返事は『Yes』か『はい』かどっちかですよね」のノリで快く返事し、「あ、でも結果を出せたらちゃんと評価して下さいね」と一言伝えておくくらいがちょうどいいでしょう。  やりがい搾取のリスクがどうしても気になるというのであれば、究極的には会社員には向いていなく、自分でリスクを取って起業することが向いているということになります。  経験した仕事の幅を広げておくことは、突発的な事件に対して自分の身を守ることにもつながります。今までの職業経験のエピソードに多様性を持たせておくと、転職先を探す幅も広げられるはずです。 「専門性が浅くなるから採用されにくいのではないか」という懸念を抱く人もいるとは思いますが、面接までこぎつけられればあとはやはり心証がモノをいいますので、エピソードをいかに相手の興味に刺さるように話せるかということです。幅が広ければ、エントリー、面接の機会にありつける可能性は高まります。
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逆境で意外に助けになるのが…
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