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競馬は馬券だけじゃない!「ファンの記憶に残る5つのレース」を元競馬誌編集長が徹底解説

レースとしての競馬の面白さを再認識

競馬

デビュー戦で騎手を振り落とし、阪神大賞典では逸走。破天荒キャラが魅力のオルフェーヴル 
写真/橋本健

 夏休みも折り返し地点に差し掛かり、子どもの自由研究に頭を悩ます保護者の方も少なくないのでは。子どもは研究対象に対して興味を示さず、周りの大人ばかりが翻弄されるこの課題。「なくしてくれればいいのに…」という気にすら陥ります。  とはいえ、夏休みは新たな知識をインプットするいい機会で、自由研究は、その最たるものでしょう。普段は競馬新聞ばかり眺めて、勝ち馬研究に余念のない我々も、この機会に、「競馬」そして「レース」そのものについて、見つめ直してみてもいいかもしれません。  そこで今回は、絶対に映像を観てほしい「面白レース」を5つ集めました。展開が面白い、動きが面白い、設定そのものが面白いなど、思わず人に勧めたくなるようなレースばかり。きっと、レースとしての競馬の面白さを再発見できるはずです。

世紀の逸走…からの猛追 12年阪神大賞典

 まず最初にご紹介するのは2012年の阪神大賞典。このレースで単勝1.1倍の圧倒的な一番人気に推されていたのは前年のクラシック三冠&有馬記念を制したオルフェーヴルでした。  レースはそのオルフェーヴルが大外枠からのスタート。スタート直後から行きたがるのを懸命に押さえながら3番手を追走していましたが、道中でナムラクレセントが早めに捲っていったのに呼応する形でエキサイト。向正面で先頭に立つと、レースが終わったと勘違いしたのか、外ラチに向かっていきます。池添騎手が慌てて手綱をひいて急減速すると後方3番手まで後退。誰もが万事休すと思ったその瞬間、内側の馬群を発見して再加速します。一気に外を捲って4コーナーでは先頭に並びかけ、ギュスターヴクライを半馬身差まで追い詰めました。  同馬の通過順位は1-2-9-6。2着に敗れたものの、こんなロスだらけのハチャメチャな競馬をしながら勝ち馬を追い詰めたこの一戦で、オルフェーヴルの底知れぬ能力を体感したファンは多いことでしょう。  内の馬をみつけて再加速していく迫力は、ぜひ、映像でチェックしてみてください。
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外ラチに向かって追え!?  14年アイルランドトロフィー
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馬券攻略誌『競馬王』の元編集長。現在はフリーの編集者・ライターとして「競馬を一生楽しむ」ためのコンテンツ作りに勤しんでいる。
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